果てしない挑戦はつづく/凱旋門賞、毎日王冠、京都大賞典

2013年10月07日(月) 18:00

オルフェーヴル

凱旋門賞で2着に敗れたオルフェーヴル(撮影:高橋正和)

 秋のビッグレースシーズンがスタートし、この週は実にさまざまな出来事やレース結果がもたらされた。衆目一致の明るいニュースは、後藤浩輝騎手(39)が長いリハビリ期間を克服してカムバックを果たし、昨年の9月以来の勝ち星を記録したこと。自分で拡声器を用意していたぐらいだから、あれはもう、すっかり本来の後藤騎手の姿である。通算1380勝。1500勝などたやすいこと。2000勝以上を目ざして欲しい。

「毎日王冠」の6歳馬エイシンフラッシュ(父キングズベスト)の快勝は印象的だった。3歳時に日本ダービーを制したあと、長く勝ち切れない期間があった。昨年の天皇賞・秋GIのあとまた勝ち星から遠ざかっていたが、今回は意識的に下げて折り合うのではなく、ポツンと好位追走の形になりながら、スパートの合図を待つことができた。同じように4角過ぎまで待ってのスパートになった日本ダービーと、自身の上がり3ハロンは同一にも近い32秒8だった。

 天皇賞・秋は今年もM.デムーロ騎手になることが発表されているが、完成されたいま、さして道中の折り合いに苦心することなく、注文をつけなくても迫力のストライドからの切れ味爆発が可能だろう。今回は実力、底力の違いをみせつけた1戦だった。

 ゴールドシップと併せて追い切り(当然、見劣ったが)、4歳の秋らしい充実期を迎えたジャスタウェイ(父ハーツクライ)は3歳の春以降ずっと勝てないでいるが、今回は勝ち切れない馬の、形作りにも映るような上がり32秒7ではないように映った。

 レースの流れは前半1000m通過60秒8の緩いペース。だから・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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