完成度の高いマイル適性/朝日杯FS

2014年12月20日(土) 18:00


枠順の有利不利はほとんどない

 多分にトリッキーな中山コースから、阪神に移った。おそらく前傾バランスのハイペースは生じにくい。枠順の有利不利もほとんどない。自在性のあるマイラーには、流れに恵まれず…の敗因はなくなるだろう。阪神JFとそっくり同じ性格をもつ、2歳馬のマイルG1に変わる。

 特殊な中山のマイル戦から、阪神に移り、これに例年は関西所属馬にクラシック候補が数多く含まれることを重ねて考えると、同じマイル戦ではあっても、これまでより翌年の「牡馬クラシック」と結びつきが深まるかもしれない。

 完成度の高いマイル適性と、自在性が問われる平均ペースのマイル戦になるとみて、クラリティスカイから入る。阪神1800mの未勝利戦が2歳コースレコードと0秒2差の1分46秒8。高速の芝の平均ペースを、流れに乗って自分からスパート。先行馬崩れではない。上がりを34秒0でまとめる完勝だった。

 東京1600mの新設重賞いちょうSは、やっぱり高速の芝を考慮し、早め早めにスパート態勢に入って1分33秒5のコースレコード。自身の上がりは34秒0。2012年の朝日杯FSと、皐月賞を勝つことになるロゴタイプのレコード(ベゴニア賞)を0秒1とはいえ更新したから価値がある。馬場差はあるが、ロゴタイプの上がりも34秒0である。

 自分からスパートして2戦連続上がり34秒0は・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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