“WIN5巧者”のジョッキーに注目する手もアリ!?

2014年12月20日(土) 20:00


 早いもので、今年も残すところ十日あまり。WIN5は明日を含めて残り2回となりました。2014年のWIN5対象レースにおける騎手別勝利数ランキングを見ると、岩田康誠騎手(15勝)と戸崎圭太騎手(14勝)が熾烈な首位争いを繰り広げています。リーディングジョッキー争い(JRAのレースのみ。12月19日現在)では首位の戸崎圭太騎手が2位の岩田康誠騎手に11勝の大差をつけているものの、こちらはラストウィークまでもつれるかもしれません。

 ちなみに、リーディングジョッキー争いで3〜5位につけているのは浜中俊騎手、北村宏司騎手、福永祐一騎手の3名ですが、WIN5対象レースにおける騎手別勝利数ランキングで3〜5位に食い込んでいるのは蛯名正義騎手(12勝)、柴田善臣騎手(10勝)、武豊騎手(10勝)の3名。舞台となるレースが限られている分、全体的なリーディング順位とは異なる序列が形成されれていますから、迷ったら“WIN5巧者”のジョッキーに注目してみるのもひとつの手です。

 明日12月21日のWIN5は総出走頭数が69頭、総組み合わせ数が43万8048通り(土曜16時現在)とやや少なめ。各レースの出走頭数にもバラつきがあるので、極端に安い配当の目ばかりを買ってしまわないよう、全体的なバランスに注意して買い目を作りましょう。

◆朝日杯FS出走馬ではタガノエスプレッソが最高評価

 1レース目は3歳以上1600万下の仲冬S(中山10R)。直近の2走で連対を果たしている馬がいないこともあり、支持が割れるのではないかと思います。

 2レース目は3歳以上オープンのベテルギウスS(阪神10R)。重賞戦線で健闘してきたランウェイワルツ、2000m前後のレースに実績のあるドコフクカゼあたりが注目を集めそうです。

 3レース目は3歳以上オープンのディセンバーS(中山11R)。休養明けの馬や高齢馬が多く、比較の難しいメンバー構成になりました。

 4レース目は3歳以上1000万下の名古屋日刊スポーツ杯(中京11R)。終盤、かつ9頭立ての少頭数ということで、WIN5上の支持は単勝人気以上に偏るでしょう。

 5レース目は2歳GIの朝日杯FS(阪神11R)。土曜16時の時点ではアッシュゴールド、クラリティスカイ、ダノンプラチナ、ナヴィオン、ブライトエンブレムあたりが上位人気グループを形成しています。

[伊吹式WIN5ランキング 2014年12月21日版]

1位 中山11R 12.レッドレイヴン
2位 阪神11R 15.タガノエスプレッソ
3位 阪神10R 10.トウシンイーグル
4位 中京11R 7.ヤマニンボワラクテ
5位 中山10R 4.ラピダメンテ
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 中山10R 12.ゴーイングパワー
7位 中山10R 9.フルヒロボーイ
8位 中山10R 15.マキャヴィティ
9位 中京11R 1.マテンロウボス
10位 阪神10R 5.ドコフクカゼ
【以上すべての馬を買うと16点買い】

11位 阪神10R 3.ランウェイワルツ
12位 阪神11R 2.ダノンプラチナ
13位 阪神11R 14.クラリティスカイ
14位 中山11R 1.ムーンリットレイク
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 中山11R 13.マックスドリーム
16位 中山10R 14.トップフライアー
17位 中山10R 8.エリアコンプリート
18位 中京11R 9.アンプラグド
19位 中京11R 8.トーセンハルカゼ
20位 阪神10R 12.マイネルバイカ
21位 阪神10R 9.カポーティスター
【以上すべての馬を買うと1080点買い】

22位 阪神11R 9.アッシュゴールド
23位 阪神11R 16.ブライトエンブレム
24位 阪神11R 13.ペプチドウォヘッド
25位 中山11R 7.ウインマーレライ
26位 中山11R 3.フィロパトール
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 注目はやはり5レース目の朝日杯FS(阪神11R)。2008年以降に施行されたJRA、かつ2歳のGIは、前走で3着以下に敗れた馬が[0-2-1-73]、JRA、かつ1500m以上、かつ1着となったレースで2位入線馬に0.1秒以上のタイム差をつけた経験のない馬が[0-6-4-124]と、それぞれ勝ち切れていません。前哨戦で大敗を喫した馬や、1600m未満の距離が合っていそうな馬は評価を下げるべきでしょう。有力候補は何頭かいますが、楽しみなのは菱田裕二騎手とタガノエスプレッソのコンビ。テン乗り時の好走率が高いジョッキーなので乗り替わりは問題ないと思いますし、父か母の父にキングマンボ系種牡馬を持つ馬はJRA、かつ2歳のG?で2008年以降[2-4-2-12]と安定しています。

 絞り込むなら3レース目のディセンバーS(中山11R)。2010年以降はJRA、かつ芝2000m以上の重賞、オープン特別、1600万下において連対経験のない馬が[0-0-1-22]、6歳以上の馬が[0-2-2-24]と苦戦していました。これなら柴田善臣騎手とレッドレイヴンのコンビに注目したいところ。休養明けを苦にするタイプではありませんし、コース替わりもプラスに働くはずです。

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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