今年の中山記念には、イスラボニータ、ロゴタイプという2世代の皐月賞馬が出走予定。また、それらの対決に加えてオークス馬ヌーヴォレコルトも参戦してきた。少頭数ながら見応えのあるレースになることは必至。出走を予定している主な有力馬は次の通り。

■3/1(日)　中山記念(4歳上・GII・中山芝1800m)

　イスラボニータ(牡4、美浦・栗田博憲厩舎)はジャパンC以来の実戦。その前走は9着とデビュー以来初の惨敗を喫したが、同世代ではこなせても古馬相手では2400mの距離が長かったのだろう。今回は適距離で、一気の巻き返しが期待される。

　ヌーヴォレコルト(牝4、美浦・斎藤誠厩舎)はハープスターのインパクトに隠れがちだが、レース内容では現役牝馬で最強格と言っても良いだろう。初の中山コースがどう出るかだが、こなせればこのメンバーでも互角に戦えて良さそうだ。

　ロゴタイプ(牡5、美浦・田中剛厩舎)は前々走の中山金杯に復活の兆しが見えた。ダート初挑戦の根岸Sでは8着に終わったが、芝に戻るここは結果が求められる。得意の中山コースならこの相手でも負けられないところ。

　その他、富士S以来のレースとなるが着実に力を付けているステファノス(牡4、栗東・藤原英昭厩舎)、ここ2走は惨敗もそろそろ走り頃のタガノグランパ(牡4、栗東・松田博資厩舎)辺りも上位争いに食い込めて良い。発走は15時45分。

【データ分析】

人気(過去10回)…1人気は[2-1-1-6]勝率20.0%、複勝率40.0%と信頼できない。ただ1〜4番人気で[7-7-6-20]複勝率50.0%、複勝回収率103%と馬券圏内の3分の2を占める。また、1〜4番人気の人気馬のなかでも前走が1〜3着の好走馬だと[3-4-2-14]複勝率39.1%、複勝回収率69%と芳しくなく、逆に前走4着以下の凡走馬が[4-3-4-6]複勝率64.7%、複勝回収率148%と好成績なことから、中山開幕週のこのレースに他場で好走して臨む人気馬は危険であると考えられるだろう。

枠順(過去10回)…1〜5枠の馬は[7-8-7-56]複勝率28.2%、複勝回収率89%に対し、6〜8枠の馬は[3-2-3-51]複勝率13.6%、複勝回収率31%と、外枠に入った馬は割引が必要。特にその外枠で単勝オッズが2桁以上の馬は[0-1-0-39]複勝率2.5%とかなり厳しくなる。

馬場状態(過去10回)…過去10年で良馬場5回、それ以外の荒れた馬場で5回施行されているが、良馬場では単勝回収率48%、複勝回収率53%、良馬場以外では単勝回収率104%、複勝回収率76%と荒れた馬場の方がやや波乱傾向がある。実際、良馬場では単勝オッズ30倍以上の馬[0-0-0-34]は掲示板すら5着1回のみと波乱の少ない結果となっている。逆に良馬場以外では、不利な外（6〜8）枠の場合を除けば[5-5-3-22]単勝回収率191%、複勝回収率130%と荒れた結果となっていることがわかる。

◆イスラボニータ

・一週前調教診断/井内利彰

　ジャパンC9着以来になるが、1月から乗り込みを開始。2月上旬には南Wでシャイニープリンスを追走する併せ馬を行っており、中間の調教内容としては申し分ない。1週前追い切りは併せ馬というよりも、途方もなく前方にいた厩舎の馬を追走する形になったので、結果的に遅れているが、これは全く問題ないだろう。

　もともと休み明けは問題ないタイプ。最終追い切りは軽めになるだろうが、南Wで5F70秒なら問題なし。ただ、久しぶりということを考えれば、6Fから時計を出して、86秒程度の数字はマークしてほしいところ。

・血統診断/望田潤
　母イスラコジーンは・・・