勝負師・浜中騎手、そして競馬の祭典

2015年05月29日(金) 12:00


ダービーはパドック・返し馬のチェックを

 なんだか先週のオークスで恥ずかしながら久々に予想が当たった感じ。素直に嬉しく、思わずレース直後の検量室内で浜中騎手にオメデトウと共にアリガトウと声をかけてしまいました。

 それにしても週中、いや除外となってしまった桜花賞前からかなりの自信を持っていた浜中騎手。今回のオークス前も自ら強気なコメントを発し、なおかつ勝てるチャンスがあると感じている時に確実に勝つ、勝負師として本当に素晴しいなぁと思いました。

 また素晴しいと言えば、レース後のパドックで行われたレース回顧イベント。トーク内容や間の取り方が上手く、集まってくださった皆さんから終始笑いが起きるほど。

 しかもG1・5つ目の勝利の浜中騎手に対し、「G1・3つ目ですよね」と聞いてしまった私…。そんな失礼な私に対し、一瞬「え?」という顔をしながらも訂正するわけでも、怒るわけでもなく、さらりと次の話題に。

 週中のトレセンで、「ごめん! 私、全てをライブで見てきたのに…2つとんでしまった」と謝ると、「いや、僕も言おうかなとも思ったけど、10個も勝っているわけでもないしなぁと思って(笑)」と、またまた謙虚で大人な返し。益々、浜中騎手のファンになってしまいましたぁ。

 さて今週はいよいよ日本ダービーですね。

 ワクワクするような、でも何だか終わってしまうと思うと寂しいような複雑な気持ちになります。さて注目馬1番手は、皐月賞馬ドゥラメンテでしょう。

 ミルコ・デムーロ騎手はネオユニヴァースで制しており、気持ち的な余裕があるのでは? と思いうかがうと、「そんなことないよ」と。そして、「ドゥラメンテは凄い馬ね、でも性格も凄い。初めて跨った時、下り坂で100mバックした。そのスピードが速くてビックリ。あんな馬、初めて」と話し、「今回は左まわりで初めてのコーナー4つだし、テンション次第で折り合えるかどうかは分からない」とも。

 強さを感じつつも同時に脆さもあると理解し慎重になっていたデムーロ騎手。過信しすぎてないあたりに抜け目のなさを感じ、私としては逆に頼もしくも思えました。

 とは言え、あのダービー当日は独特な空気が流れ、これまで雰囲気にのまれてしまいレース前に集中力がきれてしまう馬もたくさんいました。それだけに、パドック・返し馬チェックは必要でしょう。

 是非とも皆さん、当日は競馬場もしくは拡大ヴァージョン2時40分からの放送となるフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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細江純子

愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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