広がる可能性に期待/安田記念

2015年06月06日(土) 18:00


山のようにある死角

 前回のダービー卿CTで、他を圧倒する勝ち方を見せたモーリス(父スクリーンヒーロー)のさらに広がる可能性に期待したい。ただし、死角は山のようにある。

 まず、負担重量が現在の定量「4歳以上の牡馬は58キロ(牝馬56)」になったのが、1996年からのこと。

 それまで「57(55)キロ」だった84年からの12年間では、4歳の勝ち馬はちょうど半数の「6頭」もいた。ところが、負担重量が増えた96年からは、過去19年間で「3頭」しか勝っていないのである。

 その3頭は、98年タイキシャトル(G1を5勝した年度代表馬)、99年エアジハード(秋のマイルCSも快勝。10年の勝ち馬ショウワモダンの父)、08年のウオッカ(G1を7勝した年度代表馬)である。

 同じ4歳のミッキーアイルは、NHKマイルCの勝ち馬であり、58キロをこなした経験もある。しかし、モーリスは58キロも初めてなら、トップクラスが集結するG1挑戦さえ初めてである。

 東京コースの経験はあるが、出負けしたうえ折り合いを欠いて凡走。コースOKとはいい切れない。

 川田騎手は過去乗ったことはあるものの・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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