抜群の平坦コース適性/函館記念

2015年07月18日(土) 18:00


外枠は少しも不利ではない

 伝統の函館記念は、夏競馬の日程がどんどん短縮されたこと。自身の施行時期が変化したこと。さらには宝塚記念の時期が変化し、現在は中2週になっていること。札幌記念が別定のG2となって秋の路線に直結したことなど、さまざまな理由で時代とともに重賞の特徴が大きく変化した。

 だいぶ以前、夏のオープン馬は避暑を兼ねて北海道へ行くのがふつうだった当時のこと。1988年の函館記念は、87年の日本ダービー馬メリーナイス、長期の欧州遠征から帰国した85年の日本ダービー馬シリウスシンボリ、87年の2冠牝馬マックスビューティなど、現在とはまるで別の重賞のような超豪華版だった。勝ったのはその88年の日本ダービーを1番人気で凡走したあと、秋への巻き返しを図ろうとした3歳馬サッカーボーイ(父ディクタス)である。

 当時は、時計の速い寒冷地用の野芝だったが、豪快にまくってメリーナイスに5馬身もの差をつけたサッカーボーイの勝ちタイムは「1分57秒8」の日本レコード(※当時)。1分58秒のカベ突破の快記録である。そのサッカーボーイの3歳下の全妹は、ゴールデンサッシュ(父ディクタス)。繁殖牝馬としての代表産駒が、ステイゴールドである。

 ステイゴールドは、夏の北海道は札幌で1戦1勝だけだが・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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