セイコーライコウが連覇に挑む/アイビスサマーダッシュ

2015年07月27日(月) 18:00


 夏の新潟開催の開幕週に行われる名物レース・アイビスサマーダッシュ。今年も新潟・直線1000mコースのエキスパートたちが顔を揃えた。昨年のこのレースの覇者セイコーライコウも8歳ながら順調にきており、連覇の期待がかかる。出走を予定している主な有力馬は次の通り。

■8/2(日) アイビスサマーダッシュ(3歳上・GIII・新潟芝1000m)

 セイコーライコウ(牡8、美浦・竹内正洋厩舎)は昨年のこのレースの勝ち馬。休み明けの韋駄天Sでは58キロを背負って伸び切れず5着と敗れたが、前走の函館スプリントSでは後方から脚を伸ばして4着と健闘。順調に良化している。叩き3走目、得意の舞台で連覇の期待がかかる。

 アースソニック(牡6、栗東・中竹和也厩舎)は昨年の3着馬。その昨年は韋駄天Sで3着→函館スプリントSで6着というローテーションだったが、今年は韋駄天Sで3着→函館スプリントSで2着。今年の方が順調に来ていて、昨年以上の期待がかかる。

 リトルゲルダ(牝6、栗東・鮫島一歩厩舎)はこのメンバーに入ると実績上位。ここのところ調子を崩しているが、コース相性も良く、巻き返しが期待される。調教の動きが直結するタイプでもあるので、その動きに注目したい。

 フレイムヘイロー(セ7、美浦・蛯名利弘厩舎)はここでの有力馬が多く出走していた韋駄天Sを15番人気で勝利。初の直線1000mでの競馬だったが、その適性の高さを見せた。続くCBC賞では惨敗を喫したが、この条件に替わっての前進が期待される。

 ネロ(牡4、栗東・森秀行厩舎)は格上挑戦の前々走・韋駄天Sで2着。3走前に直線1000mで勝っており、この条件への適性が高いようだ。この5走は連を外しておらず本格化の気配。一気の重賞制覇まであってもおかしくはない。

 その他、前走は後方からの競馬になって敗れたが本来の先行策で巻き返しが期待されるサカジロロイヤル(牡7、栗東・湯窪幸雄厩舎)、実績上位のヘニーハウンド(牡7、栗東・吉村圭司厩舎)、久々も能力高いサフィロス(牡3、美浦・手塚貴久厩舎)、前走は追い込む競馬で新味を見せたレンイングランド(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)、コースをこなせれば怖いベルカント(牝4、栗東・角田晃一厩舎)辺りも上位争いの圏内。発走は15時45分。

【データ分析】

人気(過去10回)…1番人気は[3-1-0-6]勝率30.0%、複勝率40.0%と軸としてはやや不安定。1〜5番人気が[5-8-5-32]複勝率36.0%、複勝回収率82%と標準程度の成績で、6〜10番人気が[4-2-3-41]複勝率18.0%、複勝回収率70%、11番人気以下が[1-0-2-61]複勝率4.7%、複勝回収率60%と人気別の偏りはないように思える。ただ近3年では、9番人気以下の人気薄で掲示板に入った馬は5着が1回だけという状況。直線1000mという特殊条件での唯一の重賞ということもあって他のレースには無い穴馬の条件が多くあったが、今ではその該当馬が穴人気してしまうため、過去10年のデータをそのまま鵜呑みにせず、より近年の傾向に注目する必要のあるレースでもある。

枠番(過去10回)…1〜6枠の馬が[4-5-5-99]複勝率12.4%、複勝回収率50%であるのに対し、7〜8枠が[6-5-5-35]複勝率31.4%、複勝回収率112%と馬券圏内の半分以上を占め、外枠がかなり有利なレースとなっている。7〜8枠の減点要素としては、馬体重が475kg以下の馬が[1-2-2-15]複勝率25.0%、複勝回収率80%とややマイナス。また、前走3コーナー通過が9番手以下だと[2-0-0-10]複勝率16.7%、複勝回収率39%と2頭の勝ち馬がいるものの複勝回収率でみると大きなマイナスポイントになる。

年齢(過去10回)…3〜5歳馬が[8-8-9-57]複勝率30.5%、複勝回収率114%と若い馬が好調で、6歳以上の高齢馬が[2-2-1-77]複勝率6.1%、複勝回収率25%と複勝率・複勝回収率共に約5倍の開きがある。3〜5歳馬のなかでも上述の7〜8枠の馬は[6-5-4-15]複勝率50.0%、複勝回収率169%と人気を問わず走っており、特に近3年は該当馬が毎年3頭ずつ出走しており、必ず2頭以上馬券になっている。

◆セイコーライコウ

・血統診断/望田潤

 クロフネ×サンデーサイレンス×Seeking the Goldはマイネルクロップと同じ(7/8同血)。クロフネ×サンデーサイレンスで母母のところにMr.ProspectorとBuckpasserが入るのはブラボーデイジーやマデイラなどと同じで、なかなか高確率で上級馬が出る配合パターンだ。昨年の覇者で、函館スプリントS4着からここへのローテーションも昨年と同じ。直千競馬の適性が高いと同時に、6〜9月[3-3-0-5]で夏場に調子を上げるタイプでもあるのだろう。もう8歳だが衰えは見られないので、57キロなら勝ち負けになりそうだ。

◆フレイムヘイロー

・一週前調教診断/井内利彰

 前走は先行する競馬で直線失速して11着。距離は違えど、東京新聞杯や東風Sでも二桁着順になっており、前走の敗戦を気にすることはないだろう。なぜなら、今回は2走前に激走した直線競馬。1戦1勝の舞台だけに、一変する可能性は十分にある。

 ただ・・・

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netkeibaライター陣

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