新潟出張の上越新幹線の中で

2015年08月01日(土) 12:00


最近、ある不満が…

 今週から新潟、小倉、札幌競馬が開幕。われわれ「ウイニング競馬」のスタッフも、今後6週間にわたって新潟出張を繰り返します。体にこたえるほどの猛暑が続いていますが、新潟各地の立ち寄り温泉に浸かり、豊富な地酒と名物を味わいながら、無事にこの夏を乗り切りたいものです。

 さて、その出張の足として欠かせないのが上越新幹線。新潟競馬場の改修で夏開催がなかった年を除き、四半世紀にわたって利用しています。ところが最近、この新幹線に対する不満が年々高まってきているのです。

 何が不満かと言えば、トンネルが多いこと。東京-高崎間には2カ所あるだけ。長岡・新潟間には1つもありませんが、高崎・長岡間はほとんどがトンネルで、“地下鉄新幹線”と言ってもいいくらいです。

「そんなの、今に始まったことじゃないだろう?景色が見られないから不満だって言うのか?」。いやいや、それはいいんです。この期間に上越新幹線に乗るのはあくまで出張のためで、景色を眺める“乗り鉄”旅とは違いますから。

 私が不満に思っているのは、トンネルの中で携帯電話(もちろん、スマホも含みます)がつながらなくなること。最近になって不満が高まっているのも、昔は携帯電話なんていうものがなく、そんな不満を感じずにすんでいたからなのです。

 東海道新幹線や東北新幹線の東京・仙台間では、数年前から通じるようになりました。改めて調べてみると、山陽新幹線の新大阪・新山口間、東北新幹線では仙台・盛岡間にまで利用可能区間が伸びたみたいです。でも、ほとんどトンネルに入りっぱなしの高崎・長岡間は“圏外”。北陸新幹線の高崎以遠(これもトンネルばっかり)もダメだそうです。今の時代、これは何かと不便ですよ。

 それに加えて、上越新幹線のシートには電源がありません。ここ数年、新幹線にはシートに電源コンセントを備えた車両が相次いでデビューしています(北陸新幹線には全シート電源付きの車両も!)。なのに、上越新幹線の車両(E2系と2階建てのE4系)は“旧世代”のもので、そういう設備は一切なし。しかも、とある情報によれば「東北新幹線で運用されているE2系車両は、順次、新型車両に置き換えられ、同車両はその後上越新幹線に転用される」とのこと。つまり、上越には新型車両が投入される見込みはなく、東北で余った“お古”が回されるだけ、のようなのです(これを“電車の墓場”とも言います)。

 上越新幹線の車中で、切れ目なく携帯電話を使える日はいつになったら来るのでしょうか?そんなこと、ここに書くより、JR東日本のご意見承りセンターに直接申し入れたほうが早いはずですが、あえてこの場をお借りして意見を述べさせていただきました(この原稿は新潟へ向かう車中で書いています。たった今、長〜いトンネルに突入!!!)。

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矢野吉彦

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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