中央卒業生たちのJBCに向けた戦いがスタート!

2015年09月28日(月) 18:00


東京盃には兵庫の大将タガノジンガロが出走

 今年のダート競馬の祭典JBCは、11月3日(祝・火)に大井競馬場で行われます。11月1日(日)には新スタンド『G-FRONT(ジーフロント)』がオープン予定で、現在急ピッチに建設工事中。G-FRONTはドラマが生まれるゴール前という意味だそうで、様変わりした大井競馬場で、どんなドラマを生まれるんだろうとワクワクしてきます。

 JBCに向けた戦いがいよいよスタート。9月30日(水)には快速馬が勢ぞろいする東京盃(1200m)、10月1日(木)は女傑たちが熱戦を展開するレディスプレリュード(1800m)が実施され、すでに枠順も発表されました。

 今年も中央馬強し……ではありますが、地方競馬に関わる者にとってはやはり地方勢の健闘を祈りたいところ。両レースとも今は地方馬でも中央卒業生が多いので、枠順では懐かしい名前がたくさん見られると思います。

 東京盃には兵庫の大将タガノジンガロが出走。キングカメハメハ産駒で、中央時代は24戦し4勝2着7回、ダート重賞でも好走してきました。昨年春から兵庫競馬に移籍し、かきつばた記念で念願の重賞ウィナーの仲間入りをすると、それ以降も全国を舞台に高みに向かって挑戦し続けてきました。

リスタート

昨年のさきたま杯遠征時のもの。兵庫の馬の遠征時は、南関東でもこの兵庫所属馬を応援する横断幕が見守ります。

 前走のサマーチャンピオンは暑さを気にして絶好調とは言えない中での競馬だったそうですが、4コーナーでは先頭に並びかける勝ちにいく競馬で2着。のちのオーバルスプリントの覇者レーザーバレットにも先着し、改めて地力の高さを見せつけました。

 南関東に遠征に来るのはこれが2度目で、昨年の浦和のさきたま杯(7着)以来。このときは左回りが慣れていなかったので、終始ラチにへばりつくような走りで全く力を出し切れなかったそう。

 今回は初コース&初距離ですが、慣れた右回りでできるのは強み。「1200m戦は全く合わないか?それか追い切りの動く馬なので1400mよりも合うのか?やってみないとわかりませんが、だいぶ涼しくなってきたので馬も元気ですし、状態は今までで一番いいと言ってもいいくらいなので一泡吹かせたいです」と、今年の兵庫のリーディング・新子雅司調教師。

 長距離遠征の際、前日入りをしたときにかなり体重が減ったこともあったので、それ以降は当日入りにしているそう。今回も地元を夜中に出発し、レース当日朝に大井競馬場へ入る予定とのことです。

レディスプレリュードにはソーミラキュラス&ブルーチッパーが登場

 レディスプレリュードは、TCK女王盃3着のソーミラキュラスが大井所属になっての初戦。現在は外厩馬として茨城県のミッドウェイファームでトレーニングを積んでいます。そもそも中央未勝利から大井に移籍し3連勝を飾ったこともありますが、その時にコンビを組んでいた南関東リーディングの森泰斗騎手が再び手綱を取ります。

「女馬じゃないみたいな力がある馬です。競馬も上手だし、追ってからギアがたくさんある感じで脚も使えますね。メンバーはかなり強くなりますが、前に乗せてもらっていたイメージからすると十分にやれる手応えはあります」(森騎手)。

リスタート

TCK女王盃時のもの。今回は大井に再転厩し、どんな装いで登場するのでしょうか。

 一足先に南関東入りした昨年のJBC5着&クイーン賞3着のブルーチッパーは、移籍初戦となった重賞スパーキングサマーカップで牡馬たちを一蹴。

「スタートセンスもいいしその後のダッシュ力もあって、直線に入ってからの勝負根性にもビックリさせられます。折り合いに心配ないので距離は延びてからもいいと思います。左回りはモタモタすると聞いていて、やっぱりコーナーで動きづらかったので、今回は右回りでどんな感じかですね。求めるものは大きい馬です」(真島大輔騎手)。

リスタート

先日のぐるナイスペシャルにもドーンと登場して、一躍『時の馬』になったブルーチッパー。

 2頭とも目標はあくまでも次のJBCレディスクラシックですが、これからどちらが南関東の女王として主役を演じていくことになるんだろうと、そういう角度からも興味深い直接対決です。

 話しは尽きませんが、次は10月12日(祝・月)にお会いしましょう!

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高橋華代子

南関東競馬リポーター。宮城県仙台市出身。元NHK山形放送局キャスター。タイキフォーチュンがきっかけで競馬の世界を知り魅了され、競馬を伝える仕事に就きたく上京。MXテレビ大井競馬中継を経て、現在は南関東競馬内で取材活動を行っている。南関東競馬公式ウェブサイト内・南関魂、大井競馬ホームページ、サンケイスポーツ、楽天、ウェブハロン、ターファイトクラブ会報誌、馬事通信など。

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