超スローでも勝ち馬は正当に評価/中山金杯

2016年01月06日(水) 18:01


今後もタフに活躍してくれるだろう

 本馬場入場の際に人気の1頭ベルーフ(父ハービンジャー)が放馬のアクシデント。動転し、激しく植え込みに突っ込んだあと、本馬場を逸走し、競走除外となってしまった。影響を受けて入場の遅れた馬も多く、とくにベルーフのあとに続いた馬番の大きい馬は突然のことにびっくりしただろう。レースの流れにも影響したかもしれない。  先行する馬が少なく、スローが予測された中、気合を入れてレースを先導したのは松岡騎手のマイネルフロスト(父ブラックタイド)。しかし、同馬は快速のスピード系ではなく、なにも行きそうにないから先手を取ったもので、マイネルフロストの作った流れは最初のコーナーで早くも「13秒4」のラップが含まれるスロー。前半「37秒2-49秒5-62秒3…」の緩ペースだった。  ところが、このスローながら馬群が固まるどころか、いつも以上にタテ長。2番手以下は1400m通過地点ぐらいまで大きく離れて追走し、酒井騎手の2番手スピリッツミノル(父ディープスカイ)の前半1000mは推定「63秒5前後」。人気の中心フルーキー(父リダウツチョイス)は64秒台だったろう。フルーキーは初コース、初の2000mに加え、本馬場入場時のショックも重なったかもしれない。

 超のつくスローなのに、後続は先頭のマイネルフロストから大きく離れて追走という、新年の初重賞なのに著しく気合抜けの凡戦になってしまった・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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