同牝系の出身である7歳馬のワン・ツー/AJCC

2016年01月25日(月) 18:00


予測された通りの平均ペース

 年齢表記が変わってまだ1ヶ月も経っていないこの時期。7歳馬といっても十分に若い馬もいるが、別定のAJCC(GII)を7歳馬が勝ったのは、2010年のネヴァブション、08年エアシェイディ、06年シルクフェイマス、03年マグナーテン。さらには伝説の1970年スピードシンボリに続き、56回にも及ぶ長い歴史の中で今年のディサイファが6頭目。とくに近年は、生産頭数減によりベテランが現役を続けるケースが多くなっているが、7歳以上馬同士の1-2着独占は、2010年の「7歳ネヴァブション=8歳シャドウゲイト」、2008年の「7歳エアシェイディ=7歳トウショウナイト」に続いて、今年が3回目のことだった。  ディサイファ(父ディープインパクト)の馬主はH.H.シェイク・モハメド。所有馬の牝系ファミリーは世界の名牝系であることが珍しくない。ディサイファの3代母グレイスフルタッチ(1978。父ヒズマジェスティ)は、有馬記念を2連覇したグラスワンダーの祖母でもあり、ディサイファの5代母にあたるソアリング(父スワップス)は、名繁殖牝馬の誉れ高いバラード(種牡馬デヴィルズバッグの母。種牡馬シングスピール、グランドオペラ、ラーイ、ダノンシャンティ、ヴィルシーナなどもこの牝系)の祖母として知られている。さらに、今回2着した7歳スーパームーン(父ブライアンズタイム)の牝系もまったく同じだった。スーパームーンの3代母はバラード(父エルバジェ)。5代母がソアリング(1960。父スワップス)である。

 同じ7歳馬同士のワン・ツーを達成した「ディサイファ、スーパームーン」の2頭は、さすがに近親馬になるほどは近くないものの、ともにファミリーテーブルの同じ場所に連なる同牝系の出身だったのである・・・

続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

関連情報

新着コラム

コラムを探す