【重賞初制覇】中内田充正調教師(3)『米の名門厩舎で体感した世界トップクラスの馬作り』

2016年10月17日(月) 12:01

おじゃ馬します!

▲肌で感じた世界レベルの馬作りとは。さらに、あのエンパイアメーカーの秘話も

イギリスの大学の馬学科に進学した中内田調教師。充実した学生生活の一つが、イギリスの有名厩舎での貴重な体験でした。その後アメリカへと渡り、名門厩舎でスタッフとして働くことに。そこで担当することになったのが、日本でも馴染みのあるエンパイアメーカーでした。(取材:東奈緒美)


(前回のつづき)

2歳馬が4、5戦連闘のハードローテーション

 すごく刺激的な大学生活を送られたとのことですが、イギリスのリチャード・ハノン調教師のもとで働かれたそうですね。

中内田 はい。在学中のことなんですけど、大学にどこか馬に乗れるところを紹介してしてほしいとお願いして、毎朝学校に行く前に乗りに行ってました。2年半ぐらいですかね、結構長いことお世話になりました。

 名馬がたくさんいる名門厩舎なんですよね?

中内田 今ではそうですけど、厩舎が突き抜けてきたのはその後ですね。僕がいた当時はGIを獲るような馬はあまりいなくて、2歳馬とか短距離馬では強かったです。

 日本の馬作りとは違うこともあるのかなって思うのですが。

中内田 ありますね。特に違うなというのは、調教やレースの使い方が厳しい。とにかく鍛えて鍛えて、2歳馬でも連闘で4、5回ポンポンっと使ったりしてましたよ。

 2歳馬がですか!?

中内田 ええ。それでも不思議と馬が応えるんですよね。こんな使い方しても馬は勝つものなんだなと思いました(笑)。日本で一緒のことをしたら、たぶん潰れてしまうでしょうけどね。

 向こうの馬ってタフなんですね。

中内田 思ったよりもタフでしたね。向こうは競馬にシーズンがあるので、3月の後半から10月ぐらいまでに詰めて使い込むんです。その後に半年ポンと休むというスタイルなので、できることでもあるんでしょうね。・・・

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東奈緒美・赤見千尋

東奈緒美 1983年1月2日生まれ、三重県出身。タレントとして関西圏を中心にテレビやCMで活躍中。グリーンチャンネル「トレセンリポート」のレギュラーリポーターを務めたことで、競馬に興味を抱き、また多くの競馬関係者との交流を深めている。

赤見千尋 1978年2月2日生まれ、群馬県出身。98年10月に公営高崎競馬の騎手としてデビュー。以来、高崎競馬廃止の05年1月まで騎乗を続けた。通算成績は2033戦91勝。引退後は、グリーンチャンネル「トレセンTIME」の美浦リポーターを担当したほか、KBS京都「競馬展望プラス」MC、秋田書店「プレイコミック」で連載した「優駿の門・ASUMI」の原作を手掛けるなど幅広く活躍。

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