メルボルンCの反省を活かして

2016年11月12日(土) 12:00


エリザベス女王杯はしっかり狙いを定めたい

 おかげさまで、日本-オーストラリア2往復(うち1回はシンガポール立ち寄り)と東京-大阪2往復(うち1回は札幌回り!)を挟んでの2週間半が無事終了。今は、ほぼフツウの生活に戻りました。

 メルボルンCだJBCだ、なんだかんだで、中央のG1とはずいぶんご無沙汰しちゃったような気がしていますが、実は天皇賞・秋からわずか中1週で、今週はエリザベス女王杯。ここからは有馬記念まで、休みなくG1が続いていきます。

 先週も書いたように、悲願のメルボルンC3連単的中をまたしても逃してしまった私。熟考に熟考を重ねて、3連単のフォーメーションを買ったんですけど…。で、その敗因を分析すると、データ作戦の大筋は間違っていなかったのに、最後の“さじ加減”を失敗したことに気が付きました。

 扱い方を誤ったのは、「豪州初出走の欧州馬は、20年以上も勝っていない」というデータ。そういう馬は人気でも勝てない、と思っていたくせに、R・ムーア騎手が乗ったボンダイビーチを、同騎手の勢い(天皇賞・秋制覇)に押されて、「ひょっとしたら」と1着候補の中に加えてしまいました。

 その分、2着候補を絞らざるをえなくなり、なんと先に挙げた同じデータをもとに、あのモレイラ騎手が乗っていたにもかかわらず、ハートブレークシティーの狙いを3着候補の1頭に下げちゃったのです。同じデータを参考にしながら、なんとも矛盾した決断!だからダメなんですよねー。

 さて、エリザベス女王杯。ここは、その反省を活かして、しっかり狙いを定めたいと思います。

 ここ10年の勝ち馬は、前走が秋華賞、京都大賞典、府中牝馬S、オールカマー、海外レース(外国馬=スノーフェアリーのみ)でした。それ以外は2、3着候補止まり。今年は京都大賞典組と外国馬がいませんから、1着候補はそれ以外の3パターンから選べばいいわけです。

 つまりここで、タッチングスピーチやミッキークイーンが優勝候補から消えてしまいます。ムーア騎手でも“2冠馬”でも、思い切って狙いを下げますよ。

 さらに、ここ10年で勝った府中牝馬S組は12年のレインボーダリアだけ。これは98年のメジロドーベル以来の優勝でした。この2頭はともに関東馬。関西馬にとって、このローテーションでここを勝つのは難しいかもしれません。クイーンズリングをはじめ、府中牝馬Sに出た関西馬は優勝候補から外しちゃいます。

 あとは、前走から騎手が乗り替わった馬や初騎乗の騎手が乗る馬も大幅割引。そうすると、残るのはマリアライト、パールコード、ってことになります。

 ムムッ、もう1頭、消しきれない馬が見つかりました。シュンドルボンです。レインボーダリアのイメージと重なる府中牝馬S組の関東馬。大穴候補にいかがでしょう?

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矢野吉彦

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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