最大の勝因は「道中のペースの作り方」/ジャパンC

2016年11月28日(月) 18:00


全馬のマークを受けながら、逃げ切るのは大変なこと

 武豊騎手がペースを作ったキタサンブラック(父ブラックタイド)の鮮やかな逃げ切りが決まった。逃げ切り勝ちは、1984年のカツラギエース、2003年のタップダンスシチーにつづいて、史上3頭目だった。

 同タイプの先行型がいなかったとはいえ、1番人気馬が全馬のマークを受けながら、そのまま逃げ切るのは大変なこと。スローにしすぎては、みんな楽に追走できるから爆発力の勝負になる危険があり、逆に厳しいペースを作りすぎては、自身に失速の心配が生じる。

 ゆっくりスタートを切って、2ハロン目で競ってくる馬がいないことを確認したキタサンブラック(武豊)は、1コーナー過ぎから4コーナー手前までの1200mを、「12秒6-12秒3-12秒2-12秒5-12秒7-12秒3」。きわめて正確な一定ペース(1ハロンの最大差0秒5)でライバルをリードしている。

 東京のジャパンC2400mでしかるべき人馬がペースを作った場合・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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