2018年01月22日(月) 12:01
▲新人時代の葛藤、徐々に自身の進退を考え始めた心の変遷を辿っていきます
2010年に競馬学校第26期生として卒業。2年の留年を経て、川須栄彦騎手や高倉稜騎手らと共にデビューしました。デビュー週には、同期一番乗りで初勝利。順調なスタートを切り、迎えた3年目、減量最後の年…。「ちょっと焦りすぎたのかもしれません」と振り返った平野元騎手。落馬により内臓を損傷する大ケガを負ってしまいました。新人時代の葛藤、徐々に自身の進退を考え始めた心の変遷を辿っていきます。(取材:赤見千尋)
赤見 理想と現実とのギャップにモヤモヤしたものを感じていたとのことですが、そんななか1年目は7勝、2年目は16勝と、順調に勝ち星を伸ばされて。
平野 はい。当時は周りの厩舎の先生にもチャンスをいただきました。数もけっこう乗せてもらえていたので、そこでもっと波に乗りたかったんですけどね。
赤見 そうですよね。ご自身としても手応えをつかんで、存在感もどんどん出てきて。で、迎えた3年目に…。
平野 4月の福島で落馬して、大きなケガをしてしまいました。減量最後の年だったので、“よし、頑張ろう!”と思っていた矢先でした。今思うと、ちょっと焦りすぎたのかもしれません。
赤見 やっぱりその時期のケガは大きかった。
平野 ケガのせいだけにはしたくないんですけど、リズムが悪くなってしまったのは間違いないですね。
赤見 どのくらい休養されたんでしたっけ?
平野 半年くらいです。今振り返ってみても、あの時間はすごく長く感じました。骨は折れなかったんですけど、腎臓と肝臓と肺を損傷してしまったので、けっこうずっと痛くて。落馬したときに記憶が飛んだなんてよく聞きますけど、僕の場合、まったく飛ばなかったんです。・・・
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東奈緒美・赤見千尋
東奈緒美 1983年1月2日生まれ、三重県出身。タレントとして関西圏を中心にテレビやCMで活躍中。グリーンチャンネル「トレセンリポート」のレギュラーリポーターを務めたことで、競馬に興味を抱き、また多くの競馬関係者との交流を深めている。 赤見千尋 1978年2月2日生まれ、群馬県出身。98年10月に公営高崎競馬の騎手としてデビュー。以来、高崎競馬廃止の05年1月まで騎乗を続けた。通算成績は2033戦91勝。引退後は、グリーンチャンネル「トレセンTIME」の美浦リポーターを担当したほか、KBS京都「競馬展望プラス」MC、秋田書店「プレイコミック」で連載した「優駿の門・ASUMI」の原作を手掛けるなど幅広く活躍。
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