【天皇賞・秋】専門紙記者による緊急座談会「今回は過去にない特殊な天皇賞になる!」

2018年10月25日(木) 18:01

GIドキュメント

▲(左から)馬サブローの竹村浩行(栗東)、吉田順一(栗東)、加藤剛史(美浦)、妹尾和也(編集部)

「3世代ダービー馬の豪華競演」から一転、ワグネリアンが回避を表明。同じく3歳馬のダノンプレミアムや、牝馬のディアドラも回避。古馬による激戦の様相を呈してきました。上位人気のスワーヴリチャードやレイデオロの実力はさることながら、他の馬たちにも十分チャンスあり。そこで、競馬専門紙「馬サブロー」の記者4名で緊急座談会を開催。「今回は過去にない特殊な天皇賞になる!」そう言い切ったわけとは。

(取材・文:編集部)


【出演者】

◆竹村浩行(栗東)
本命戦は確実に。ひたすら的中を追い求め、年間トータル馬単回収率100%超え。厩舎班を約10年経験し、07年に調教班へ。グリーンchでトラックマンTVなどに出演中。

◆吉田順一(栗東)
関西2、3歳本紙予想を担当。パドックを見続けてかれこれ20年。馬の適性と能力を見極めるために奮闘。ラジオ関西解説者。

◆加藤剛史(美浦)
パドック最前列で馬の能力、適性を探り出し感性で勝負。高配当を狙い撃つ、異質な本紙予想。

◆妹尾和也(編集部)

全レース全力投球がモットーで、馬三郎きっての馬券好きを自任。未勝利、500万など下級条件の攻略は自信あり!


【テーマ(1)】『ワグネリアン、ダノンプレミアム、ディアドラの回避』

加藤 ワグネリアンとダノンプレミアムも回避。出てきたらディアドラが本命だったんだけど、ここはパスして香港に直行という話なので。

吉田 ディアドラは、この前の府中牝馬Sが1分44秒7で、上がりが32秒3。ハービンジャー産駒ながらすごいよね。

GIドキュメント

▲府中牝馬Sを驚異のタイムで制したディアドラ (撮影:下野雄規)

加藤 ディアドラはすごいよ。馬がめちゃくちゃ変わってますもん。まあ、馬券は3歳を厚くするつもりだったので…ダノンがいないのが一番痛い。

吉田 僕も、ダノンが出てきたら本命にしようと思ってました。だから回避は痛いけど、あれはもうしょうがない。オーラが急になくなってしまいましたもん。ずっと見てて、「あっ、ダノン来た!」ってひと目でわかったんです。それがここ2、3週前くらいかな、ダノンだって気が付かないくらいオーラがなくなって、「あぁ、これはアカンのかな」って。ここで無理しないあたり、中内田厩舎はやっぱり大事に使いますね。

竹村 ダノンがまともな状態で出てきたら、みんな買いたかったよな。ワグネリアンは、見ててそんなに悪い感じはしなかったんだけどね。友道厩舎はマカヒキの時もそうだったけど、ダービーは攻めに攻め抜いた鬼気迫るぐらいの仕上げをしてた。それで見事に勝ったわけだけど、その分、微妙に疲れが抜け切れなかったんじゃないかな。ところで、レイデオロもアクシデントがあったけど、どうなの?

加藤 あれはただ躓いて、1週前の調教を強くやれなかったっていうだけで。そもそも、強くやる気もなかったと思いますけどね。あの馬の場合、藤沢厩舎はそれほど攻めないで来ているから。攻めちゃうとどうしても行きたがるところが出ちゃうので。だから今回のことは、特別マイナスに捉えなくていいかなと思ってます。

竹村 上がり目はあると思っていいの?

加藤 いいと思います。その次の日も坂路乗ったし、金曜もコース入ったし。日曜には時計出しましたからね。馬自体、ようやく良くなってきたと思います。

GIドキュメント

▲心配されたレイデオロは、翌日もトレセンで元気な姿を見せた (10月18日撮影、佐々木祥恵)

【テーマ(2)】『逃げ馬不在のメンバー構成、はたして展開は?』

加藤 展開は速くはならないでしょう。ドスローでしょうね。

妹尾 一番大事なのは何が行くか。僕は、キセキが行ったら面白いなと思いますけど、今までの過程があるので、ここで逃げるっていうのはなかなか出来ないですよね。

竹村 となると、ダンビュライトとかが行くんじゃない?

妹尾 そうなりますよね。それか、スタートの良さと前に行くってなるとアルアインとか。アルアインはスタートも速いですし。

加藤 だったらやっぱり、ドスローだよね。ダノンが逃げれば締まったのになぁ。

竹村 ダンビュライトもミッキーロケットも上がりの速い展開にはしたくないだろうけど、引っぱる馬もいないし、やはり決め手勝負になってしまうのかな?

妹尾 スワーヴリチャードがどんな感じで動くかにもよりますかね。

GIドキュメント

▲妹尾「スタートの良さと前ってなるとアルアインか」加藤「ダノンが逃げれば締まったのになぁ」

【テーマ(3)】『スワーヴリチャードとレイデオロ 人気2頭の評価』

竹村 今回はスワーヴとレイデオロが1、2番人気になりそうだね。

吉田 スワーヴのデムーロ騎手は、菊花賞2着の悔しさがあるからね。2000mの左回りなんて条件的にはぴったりだし、今回は特に力が入ってるんじゃない?

GIドキュメント

▲大阪杯でGIウイナーとなったスワーヴリチャード (C)netkeiba.com

加藤 スワーヴって、台風か何かでトレセンに戻ってくるのが遅れたんでしょ?

吉田 はい。その辺で順調かっていうと、やや微妙な感じはするんだけど。

竹村 仕上げ的にも、まだ少し余裕があるもんな。ただ、脚力は本当にすごい。たぶん栗東で一番あるんじゃない? 先週もCウッドで楽々78秒台とか出してたからね。・・・

続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

netkeiba特派員

有名予想家・ライターによるGIスペシャルコラムや、有力馬密着レポート、1週前からの調教レポートなど、GIレースの攻略情報をどこよりも詳しく、より濃密にお届けします。公開はプレミアムサービス限定となります。

関連情報

新着コラム

コラムを探す