2024年03月17日(日) 18:00
◎○の指数上位馬がワンツーフィニッシュ
『ウマい馬券』で活躍するプロ予想家たちが、会心の的中を振り返る「予想の頭脳」。今回取りあげるのは、下関Sを的中させた「F4.Kazuma」氏。波乱となった一戦を、どのようなアプローチで攻略したのか……。本人自ら綴っていただきました!
まずはご覧いただき、誠にありがとうございます!
2023年8月からnetkeiba公認プロ予想家として活動しております、「F4.Kazuma(エフフォー・カズマ)」と申します!
光栄にも今回、コラム「予想の頭脳」への掲載依頼をいただきました!
取り上げるのは、2月25日(日)の小倉11R「下関ステークス」。こちらの的中につき、振り返ってまいります!
最初に、自分の予想スタイルや、馬券のフォームを紹介できればと。以下の流れで、中央競馬の全レースを予想しています。
【予想スタイル】:以下1〜3の通り
1. 計算で「約1,000の項目」に得点をつけ、次の「4ファクター」を算出 ・2着内波乱度:2着内の波乱度予想(A〜Eの5段階) ・3連単波乱度:3連単の波乱度予想(A〜Eの5段階) ・勝率:各馬の勝率予想 ・指数:各馬の妙味度を重視した指数(99〜10で表記)
2. 計算で上述1の4ファクターを総合評価させ、「Fit順」を算出 ・Fit順:波乱度・勝率・指数を総合的に加味して判定した、レース性質への「適合順位」
3.「Fit順」が高い順に、「印」を付与 ・◎:本命(大本線その1) ・〇:対抗(大本線その2) ・▲:紐1(3着候補その1) ・△:紐2〜7(3着候補その2〜7)
※印の数は、出走頭数の「半分(端数切り上げ)」 ※◎〇とのバランスで、△が低勝率+低指数馬につく場合もあり
【買い目+金額】:以下1〜2の計1万円 1. ◎-〇の、ワイド1点×7,200円〜9,600円(的中を拾う) 2. ◎→〇→▲△の、3連単1〜7点×400円(爆発を狙う)
こちらを踏まえ、以下4つのポイントから、的中プロセスを振り返ってまいります。
1. 波乱度 2. 本命馬・対抗馬の根拠 3. 3連単・3列目の選び方 4. 最後の決め手は……?
それでは、順番に見ていければと!
【1. 波乱度】 荒れるか否かの判断は、予想のうえでの最重要ポイントではないかと。自分のシステムは基本的に、勝率1位or2位の馬=1、2番人気候補であろう馬につき、1頭は本命or対抗になるように設計しています。ただし荒れる想定のレースは、勝率よりも指数(妙味重視)が高い馬を上位に取るようにも設計しています。
このレースの波乱度は、「2着内」および「3連単」のいずれも「A」。すなわち「超荒れる!」と判定されたレースでした。
主な判定理由は、以下の通りです。
■力差が接近している3勝クラス ■紛れが起きやすい芝1200m ■ローカル開催 ■17頭の多頭数 ■上位人気が拮抗気味で、抜けた馬がいない
はっきり言ってしまうと、人間の判断基準とあんまり変わりはありません。正直なところ自分も、パッと見の目分量で「ここは荒れる!」と感じました。
とはいえ、この波乱度をシステムが読み違えてしまうと、勝率高めの人気馬に重い印がついてしまいます。今回はシステムがレースの波乱度を正確に読み取ってくれ、勝率1位のグランテスト(1番人気)&2位のピンクマクフィー(2番人気)の評価が薄めに。第1にして最大の関門は、無事にクリアとなりました!
【2. 本命馬・対抗馬の根拠】 本命馬のカンチェンジュンガにも、対抗馬のエコロレジーナにも、高評価のファクターが複数存在していました。システムで高評価となっていたファクターの一例を、以下に紹介します。
■本命馬・対抗馬共通で該当 ・芝短距離戦の昇級初戦(芝1200mや芝1400mの前走1着馬は回収率が高い)。
■本命馬該当 ・高齢馬&牝馬多めの中で、唯一の4歳牡馬である点を相対評価(冬の牝馬は期待値が低い)。
■対抗馬該当 ・過去の高パフォーマンス履歴(新潟千直を2枠から楽勝) ・直前大量投票の常習馬(締め切り直前、単勝オッズがガクッと下がりがち)
自分のシステムはAIと同じく大量のファクターを使用しています。ただ、ファクターごとの点数は自動算出ではなく、すべて自分の采配で配点していますので、レースが終わったあとで簡単に振り返ったり修正したりできるのはメリットの1つかなと。
毎週毎週、結果をもとにデバッグを繰り返しつつ、精度が上がるように奮闘中の状況ではあるものの、今回は幸運にも現状で高評価しているファクターがウマいことハマってくれました!
【3. 3連単・3列目の選び方】 先に述べた通りで、計算で「Fit順」という順位を算出したうえで、上位から選んではいるものの、ここはかなり複雑な計算式となっているため、なかなか説明が難しく……。ザックリながら、以下の思想で選んでいると思っていただけますと幸いです。
■「指数が80以上」の馬は、極端に勝率が低くない限りは紐に選ぶ ■紐は基本的に、「勝率が1.5%」以上の馬を中心に選ぶ ■紐が上述した△の数に収まらない場合は、いろんな角度の判定が適用される
・今回例1:波乱度が高い場合、的中率1.5%以上の馬の中で、的中率が1番低い馬は重視してみる(大波乱の立役者になるかも?)。 ・今回例2:高齢の追い込み馬は軽視する(特に冬の牝馬はなおさら)。 ・その他例:上級条件の初ダート馬は軽視する(算出値以上に期待値が低い疑惑)。
今回のレースは17頭立てのため、印を打つ数は「17÷2の端数切り上げ」で、9個まで。しかし「勝利が1.5%以上」の馬は、全部で11頭いました。
となると、勝率順や指数順に印を打っていた場合、勝率も指数も11位評価の3着馬・エイシンフェンサーは、こぼれ落ちていました。ひと手間を加え、別角度から全体を見直していたことが功を奏した、という形でしょうか。
とはいえ、この「Fit順」。勝率や指数が低いのに、どうして順位だけ高いのかが疑問、というように見えてしまう自覚はありまして…もっとわかりやすく表現できないかは、今後の課題でもあります。
【4. 最後の決め手は……?】 結論、「運が味方してくれた」ことでしょう! 身もフタもありませんけど、事実かなと。理由は、以下の通りです。
■クビの上げ下げのタイミングがズレていた場合、4着のグランテストが3着になっていた。この場合、3連単の配当は454.3倍と半減していた。 ■もう少しゴール板が遠かったら、5着のグランレイが3着まで届いていた。この場合、3連単はハズれていた。 ■僅差6着のカフジテトラゴンも、「ダート惨敗→主戦となる芝戻り」のファクターが高評価されていた。ファクターの配点が違っていたら、こっちが本命or対抗になってワイドすらハズれていた可能性アリ。
このような感じで、ほんのちょっと何かがズレていた場合、当コラム執筆のお声はかからなかったものと思われます(笑)。
とはいえ「運」をつかむためには、しっかりしたロジックの構築が必須なのも、また事実。今後も「運」を数多くつかめるよう、システムのブラッシュアップに励んでまいります!
以上です。ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました!
最後はプロフィール記載のコメントで、締めさせていただければと!
他の予想家の皆さまと比べれば、まだまだ未熟ではあるものの、今後もプロ予想家であり続けられるよう、全力投球してまいります!
これからも応援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます!
(F4.Kazuma)
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なぜあの馬に印を打てたのか。会心の勝利を収めたプロ予想家が、自身の的中を元にレースを振り返る予想力向上コラム。 関連サイト:ウマい馬券
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