【桜花賞】阪神JFのワンツーを逆転する勝利 ステレンボッシュを導いた“マジックマン”の技巧

2024年04月08日(月) 18:00

ライバルを横に置いた鮮やかなコース取り

重賞レース回顧

桜花賞を制したステレンボッシュ(c)netkeiba

 2番人気ステレンボッシュ(父エピファネイア)の好時計の逆転勝ちが決まった。例によってスタートは良くなかった。だが、J.モレイラ騎手のすごいところは少しも慌てるシーンがなかったこと。前半は馬群に揉まれながらも変に動いたりせず、ジッと我慢している。少しだけ進出してレースの中盤にさしかかると、幸運なことにすぐ近くに目標とすべきアスコリピチェーノ(父ダイワメジャー)の姿があった。

 あとはアスコリピチェーノを射程に入れながら、どういう進路を取って、どこでスパートするかの勝負だった。4コーナーにさしかかる直前、負けられない立場のアスコリピチェーノが外から少し動き始めた。モレイラ騎手のステレンボッシュは、接触こそしなかったがアスコリピチェーノを少し外に振るかのようにその内からスパートを開始している。

 アスコリピチェーノの北村宏司騎手に決して隙があったわけではない。だが、・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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