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トーセンバジルなど、今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

2017年04月27日(木) 12:00

四位騎手が跨って天皇賞(春)の最終追い切りを行ったトーセンバジル(撮影：井内利彰)

　今週の栗東は25日の夕方から少し雨が降ったものの、26日の調教時間中は時折小雨がぱらつく程度。調教が終了したお昼前からしっかりとした雨が降り、それが夜まで続く。ウッドチップ馬場はその影響を受けると思ったが、雨自体の影響はさほどでもない。

　それよりも入れ替えられて馴染んできたはずの坂路馬場のウッドチップがいまだに時計を要する状態。乗り手の話では、ゴール前は追うどころか、馬が躓きそうになるところをなんとか支えてあげないといけないくらいの状態とのこと。ゴール前でスタミナ切れになると、そのような状況なのかも知れない。

【坂路/4F51.9秒】
　26日。一番時計は4F50.3秒のマテラスカイ(栗東・森秀行厩舎)。4F50秒台はこの1頭だが、先週に比べると4F51秒台の頭数は多くなっている。とはいえ、冒頭にも記したように、走りにくい状態はあまり変わりない。4F目に12秒を切った馬はおらず、12.0秒がスマートレイチェル(栗東・西園正都厩舎)1頭だけ。先週の4F目ベスト(11.8秒)もこの馬だったので、同じような馬場と判断してよいだろう。

　27日。1回目のハローが終了した時間帯に追い切ったセカンドテーブル(栗東・崎山博樹厩舎)の4F50.8秒が一番時計。同じ時間帯にダイシンサンダー(栗東・須貝尚介厩舎)が併せ馬を行って、相手をちぎって先着の4F52.0秒。4F目が12.1秒と素晴らしい伸びを見せていたので、前日ほど時計を要さない馬場になったかと思われたが、それら以外の追い切りではやはり終いが止まる内容。2頭が動いているだけで、やはり馬場はさほど変化ない。

　そんな中、京都新聞杯(5月6日・京都芝2200m)の1週前追い切りを行ったインヴィクタ(栗東・友道康夫厩舎)。マイフリヴァとの併せ馬だったが、一杯になる相手にきっちり先着。馬体を寄せられても力強く走れており、なにより4F目が最速になるラップを踏めたところが状態の上昇を示している。日本ダービーの最終便へ向けて、着々と態勢が整いつつある。

　先週の馬場差が「+0.5秒」。今週は時間帯によって、かなり時計の出方に差はあるものの、速い時計が出ているのも事実。よって全体的な馬場差としては、26日、27日とも『+0.2秒』で記録している。

【CW/5F66.5秒】
　26日の午後から雨が降る予報があったからなのか、追い切りはこの日に集中した印象。馬場自体は雨の影響も受けておらず、非常に走りやすい。前半をゆっくりいけば、後半はかなり速い時計が出る追い切りもあった。

　前走福島芝1800mを8着に敗れたルドルフィーナ(栗東・松永昌博厩舎)。休み明けになるが、ヒダロマンとの併せ馬ではかなり機敏な動きを見せた。時計も6F82.6〜5F66.9〜4F52.6〜3F38.7〜1F12.3秒と全体的なバランスがよい。来週のレースを予定しているとのことだが、いきなりから好勝負できそうな印象。

　27日。天皇賞(春)の最終追い切りを行ったトーセンバジル(栗東・藤原英昭厩舎)。1回目のハローが終了した直後に、四位洋文騎手が跨って向正面から入場。ダノンシャルマンを1秒以上追走するという内容だったので、直線入口では前を捕まえきれるかなといった感じ。しかし内からエンジンがかかると、その差をぐんぐんと詰めていき、最後はきっちり先着。時計は5F67.9〜4F52.4〜3F38.0〜1F12.2秒とごく標準だが、動きは力強く目立っていた。

　先週の馬場差は20日が「-0.5秒」。27日は雨が降った翌日になるが、時計の出方としては前日とさほど変わらない。よって馬場差は、26日、27日とも先週と同じ『-0.5秒』で記録している。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
　今週の芝馬場は26日の追い切り頭数が10頭を超え、27日も追い切りがあった。追い切られた馬のほとんどが未勝利ということもあり、馬場が悪くて時計が遅いのか判断が難しいところ。見た目にはさほど悪くなった印象もないだけに、26日、27日ともに『+0.5秒』の馬場差で記録している。

　ポリトラック馬場は26日が20頭を超えて、27日は少なめ。先週も記したが、雨が定期的に降っていることで、非常に走りやすい状態を維持している。馬場差は26日、27日とも『-1.0秒』で馬場差を記録している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。

(取材・写真：井内利彰)

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