3歳馬の挑戦で光る藤沢和雄師の技 紅一点ソウルスターリングは頂点に立てるか

2017年10月27日(金) 11:59

オークス馬・ソウルスターリング。天皇賞・秋本番での巻き返しへ向け藤沢和雄師の手腕にも注目(撮影:下野雄規)

 10月29日、東京競馬場で行われる伝統の一戦、天皇賞・秋オークス馬・ソウルスターリングは“3歳馬”かつ出走馬中ただ1頭の“牝馬”。父が英国の無敗の怪物フランケル、母がGI・6勝の名牝スタセリタ、父母合わせてGI・16勝の超良血馬ということもあってデビュー前から注目の的。その重圧にも負けず、既にGIを2勝している。秋の始動戦となった毎日王冠(GII)では、1番人気に支持されるもデビュー以来初めての着外となってしまった。紅一点ソウルスターリングの巻き返しなるか、注目は藤沢和雄調教師の手腕だ。

 過去30年で“3歳馬”は31頭が秋の天皇賞に挑戦。1着になったのは2002年のシンボリクリスエス、1996年のバブルガムフェローの2頭のみと苦戦を強いられてきた。しかし、その数少ない3歳の天皇賞馬を管理していたのはいずれも藤沢和雄調教師だった。バブルガムフェローソウルスターリング同様、毎日王冠で敗戦(3着)してからの臨戦。藤沢和師は古馬も含めこれまで秋の天皇賞を5勝、そのうち2002年のシンボリクリスエスを除いた4回が、前哨戦で敗戦しており、ソウルスターリングも本番での修正に期待がかかる。また、近年では毎日王冠天皇賞・秋を連勝したのは2009年のカンパニーと2006年のダイワメジャーのみで、むしろ毎日王冠で負けた馬の天皇賞・秋の勝利が多いのも好材料。2012年のエイシンフラッシュ毎日王冠9着から巻き返し天皇賞馬となった。

 さらに、“3歳”の中でも“牝馬”のみに絞れば挑戦したのはこれまでわずか3頭。その中でも光るのはやはり藤沢和師の手腕。2004年には秋初戦の秋華賞で人気を裏切り4着に終わったダンスインザムードが、ゼンノロブロイには及ばなかったものの2着に激走。しかもその時に手綱を取ったのはソウルスターリングの主戦であるC.ルメール騎手だった。1999年に8番人気で4着だったスティンガー藤沢和雄厩舎の管理馬(この馬も前哨戦・毎日王冠で4着に敗戦していた)であり、師は天皇賞・秋において“3歳牝馬”でも周囲の期待以上の結果を残してきた。

 前哨戦で人気を裏切ってしまった“3歳牝馬”ソウルスターリングだが、藤沢和雄師が辿ってきた天皇賞・秋本番での巻き返しの歴史、またこれまでソウルスターリング自身が見せてきたパフォーマンスを見れば、頂点に立つ可能性は充分。週末は名伯楽の手腕に注目してみたい。

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