【マイルCS】エアスピネル 鞍上がムーアに電撃交代! G1仕様の仕上げで頂点へ

デイリースポーツ

2017年11月16日(木) 06:00

 栗東坂路を真一文字に駆け上がるエアスピネル(左)

 「マイルCS・G1」(19日、京都)

 レース4日前に大きな鞍上の交代劇があった。調教中の落馬負傷で先週末の実戦騎乗をキャンセルした武豊は今週日曜からの復帰が決まったものの、ジョーストリクトリでの参戦に。当初予定していたエアスピネルは鞍上にムーアを迎える。悲願G1制覇を狙う同馬は15日、栗東坂路で鋭い動きを披露。“G1仕様”の仕上げでマイル王の座を狙う。

 急転、ムーアを鞍上に迎えることになったエアスピネル。笹田師は「武豊騎手のケガの状態と、舞台がG1であることを考慮して、オーナーサイドと最善の形を取りました」と乗り代わりの経緯を説明した。

 最終追い切りは栗東坂路。僚馬ロードアルペジオ(4歳1000万下)を前に見ながら、柔軟なフットワークでチップを捉え、真っすぐに駆け上がる。最初の1Fを13秒8で入り、余裕を持ってペースアップ。12秒8-12秒4とギアを上げ、ラスト1Fを12秒3(4F51秒3)でまとめて楽に1馬身半の先着を果たした。

 教科書通りと言っていい加速ラップに、「思った通りの時計でしたね。グッと沈むようなフットワークで走ってくれていました。G1に向けての調整ですから、もう1段階、2段階アップさせるようにやっていきたい」。やや動きが重く感じた先週とは違う。トレーナーはうれしい変化を実感。G1仕様の仕上げが、完結しつつあるのは間違いない。

 精神的な部分での甘さが解消し、経験を積みながらメンタル面でも成長。快勝した富士Sの走りが示すように、落ち着きが出て、一生懸命さも伝わってくるようになった。指揮官は初コンタクトとなるムーアに「性格と注意する点を伝えるつもり」と内面の“トリセツ”を授けて、万全を期す構えだ。京都は重賞2勝を含めて〈2110〉。ベスト舞台で、今度こそG1タイトルを手に入れてみせる。

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