前哨戦から斬る大阪杯! タイプの異なる2人のプロがアツ〜イ激論!

2018年03月30日(金) 18:00

前哨戦を快勝し、初のGI制覇に期待がかかるスワーヴリチャード。(C)高橋正和

 GI昇格2年目になり、今年も好メンバーが揃った大阪杯。そんな大阪杯について、2人のプロに“前哨戦レベル”という切り口で語ってもらった。まず口火を切ったのは、「万哲」の異名をとるスポニチ・小田哲也記者だ。

「メンバーを考えれば、金鯱賞を高評価。超スローで2着に逃げ残ったサトノノブレス(8番人気)が昨年国内で稼働しなかったぶん、人気の死角になったが、重賞4勝で中京も得意にしていた。スワーヴリチャードは向正面で一度エンジンを噴かして2番手に押し上げ、キッチリ差し切る味な競馬。阪神内回りの短い直線を意識した“好位差し”を決め、数字以上の価値がある。対して凱旋門賞以来のサトノダイヤモンドは、最速上がり3Fで底力は示した。GI常連で格好の物差しとなるヤマカツエース(4着)は引き離し、本番への視界は良好だ」
 
 と、金鯱賞のメンバー構成を判断したうえで、そこでキッチリ勝利をモノにしたスワーヴリチャードに高い評価を与えた。ただし、「GI直行組を除けば、前哨戦はAJCC京都記念小倉大賞典中山記念金鯱賞。いずれもがスロー〜平均ペースで先行勢有利。超A級レースがない点はお断りしておきたい」と、前哨戦自体が総じてあまり高いレベルではなかったとも。

 一方、時計を考慮するとサトノダイヤモンドのパフォーマンスが金鯱賞で最も際立っていたと力説するのが、大井競馬場で長年、場立ちとして実績を築き上げてきた吉冨隆安氏だ。

「馬場の違いはあるが、ヤマカツエースが勝利した17年金鯱賞では前半3Fが36秒5。スワーヴリチャードが勝利した18年金鯱賞は前半3Fが38秒3での通過と、馬場を割り引いても重賞のペースとしては超がつくほどのスローペースだった。となれば、上がり最速の脚を使い、残り100mの地点からの伸び脚が鋭かったサトノダイヤモンドの中心は動かない。インから伸びたスワーヴとの差を考えれば、先着していた可能性が高いと考えられる」

 氏の提唱する実走着差理論では、「枠順が確定しないと正確な数値を出すことができない」としながらも、前哨戦の結果から馬の能力の素点だけを判断しても

中山記念1着ウインブライトAJCC1着ダンビュライトといったGI勝ちはなくても勢いのある4歳馬との比較は必要だが、スワーヴリチャードとの対戦成績を物差しに考えれば、サトノダイヤモンドの敵とはいえないだろう。乗り替わり、調子、枠順など気になる要素は少なくないが、本稿執筆時点ではサトノダイヤモンドの力が一枚上」

 と、ジャッジに揺るぎはない。
 そして最後に、それぞれ気になる穴候補となる馬を挙げてもらった。小田記者が推奨してくれたのが「例年レベルにある」という中山記念組。

ウインブライトは、阪神内回り直結の好立ち回り。先行決着を考えると、4角9番手から押し上げたペルシアンナイトは見直し必要か。京都記念は2着アルアインが道悪を克服した点では価値。逆にAJCC組は数字通り、凡戦は否めず」

 逆に、穴馬は金鯱組にこそ潜んでいるというのが吉冨氏の見解だ。

「穴馬として1頭挙げるならメートルダール金鯱賞のあのペースや位置取り、直線の捌き方では競馬にならなかった。展開次第では戦える下地はあるとみている」


2人のプロが導き出した大阪杯の最終結論とは?
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