クリスタルオーシャン、来春からビーチズスタッドにて障害用種牡馬へ

2019年10月07日(月) 11:30

現役時には堅実な成績を残したクリスタルオーシャン(写真は19年キングジョージ6世&クイーンエリザベスS出走時、撮影:高橋正和)

 9月14日にレパーズタウン競馬場で行われたG1愛チャンピオンS(芝10F)へ向けての調教中に、後肢管骨骨折を発症し、現役引退が報じられたクリスタルオーシャン(牡5、父シーザスターズ)が、愛国のクールモアグループに購買され、来春からビーチズスタッドにて障害用種牡馬として供用されることが明らかになった。

 ロスチャイルド家の自家生産馬で、G1カナディアン国際(芝12F)勝ち馬ヒルスターの半弟にあたるクリスタルオーシャンは、マイケル・スタウト厩舎から2歳9月にデビュー。3歳8月にグッドウッドのG3ゴードンS(芝12F)を制し重賞初制覇を果たすと、これを皮切りに5歳春まで6重賞を制覇。

 その一方で、3歳9月のG1セントレジャー(芝14F115y)2着、4歳7月のG1キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(芝11F211y)2着、4歳10月のG1チャンピオンS(芝9F212y)2着など、G1では惜敗が続いていた。

 そんな同馬が、遂に念願のビッグタイトルを獲得したのが今年6月で、ロイヤルスコットのG1プリンスオヴウェールズS(芝9F212y)に優勝。その後は、G1キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(芝11F211y)でエネイブルの首差2着、G1インターナショナルS(芝10F56y)でジャパンの頭差2着となっていた。

 この間、G1プリンスオヴウェールズSとG1キングジョージ6世&クイーンエリザベスSでレイティング127を獲得し、ワールドランキングでエネイブルに次ぐ第2位となっている。

 17戦8勝、4着以下が一度もないという堅実な成績を残した同馬は、通算で200万ポンドを超える賞金を収得した。

 ビーチズスタッドのマネジャーを務めるボビー・マカシー氏は、「サドラーズウェルズの血を引く牝馬とアウトクロスになる点が大きな魅力」と、コメントしている。

(文:合田直弘)

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