来年のダービーと海外競馬の馬券

2015年06月06日(土) 12:00


“来年”はアッという間

 ハハハ、ダービー外れちゃいましたぁ。「皐月賞3番人気優勝馬は1度も勝っていない」とさんざん言っておきながら(『みんなの競馬』で井崎脩五郎サンもその話をしていました)、それに勝たれちゃったんだから、もう完敗。これで悔しいなんて言っていると、3日の東京ダービーで9度目の2着に泣いた的場文男騎手に怒られちゃいますよね(なんだかよくわからない理論)。

 ちなみに、年明け1回目の当コラムで、去年はイスラボニータ、今年はサトノクラウンをダービー最有力候補に挙げていました。それからすると、悔しいというか惜しいというか、もうちょっとのところだったのに、とも思います。まぁ、東スポ杯の優勝馬が無事にダービーに出てきたら軸馬にすればいい、と言うこともできるのですが…。

 なので、今度こその思いもこめて、現時点での第83回日本ダービーの最有力候補は、今年の東スポ杯優勝馬、としておきます(安直で短絡的な理論)!

 それはさておき、とにかく今年のダービーが終わると、来年のダービーへ向けた“新世代馬”の戦いが始まります。長いと言えば長い“ダービーロード”ですが、去年の今頃、今年のダービー出走馬はまだ1頭もデビューしていなかったわけですから、始まってしまえばアッという間かもしれません。

 で、その来年には、海外競馬の馬券が日本でも買えるようになります。どのレースをどのように発売するのか、早く知りたいと思っている方もいらっしゃるでしょう。

 先日、競馬ブックの関係者懇談会に参加していろいろな方々とお話をさせていただいた際、そのことも話題に上りました。そこで伺った話ですが、発売方法や対象レースに関しては、まだ何も決まっていないようです。私は、おそらくインターネットのみでの発売になると思っているのですが、中には「競馬場で馬券を売らなきゃ意味がない」という意見もあります。でも、今の競馬場のマークカードと発券機では、海外競馬には全く対応できません。カードに「他場」の記入欄がなく、18頭立てのレースまでしか売れないシステムになっているからです。

 これを手直しするとなると、莫大な経費がかかると言われています。さらに、時差のあるレースへの対応はどうするか、など、課題山積。インターネット限定の馬券発売なら、そういった問題はわりと簡単にクリアできるでしょう。

 ダービー号の週刊競馬ブックに須田鷹雄サンが書いているように、情報提供のシステム作りもこれからの懸案事項です。“来年”は、次のダービーよりもアッという間にやってきます。早いこと話を進めて、いいシステムを作り上げてほしいですね。みなさんも何かアイデアがあったら、JRA公式サイトのお問い合わせページに送信用フォームがありますから、ご意見を送ってみてはいかがでしょう。

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矢野吉彦

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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