ドレッドノートの転厩初戦振り返り、ゴールドカップから始動する馬たち

2015年12月21日(月) 18:00


ドレッドノートは「重賞も意識できる馬」

 以前このコーナーでもご紹介した、栗東の佐々木晶三厩舎から仲間入りをしたドレッドノート(大井・橋本和馬厩舎<小林>)。

 ちょっと遡りますが、11月26日に実施されたオープス磐梯賞(大井1600m)に初登場し、昨年から南関東リーディングで、今年は地方競馬リーディング濃厚の森泰斗騎手を背にして2着でした。

リスタート

リスタート

前走の様子

 レースを振り返ると、スタートで躓いて後方から追走。勝負所で抜群の手応えで上がっていき、4コーナーでは5〜6頭分の外を回る形になりましたが、最後は一番の上がりで突っ込んできました。

「スタートで滑ってしまったり、初コースや初ナイターだったので、4コーナーから直線にかけてスタンドのライトを気にしているようでした。トータルしてもかなりロスの多い競馬だったんですが、それでもこれだけくるんですから走りますね。

 中央では短い距離を走っていたようですが、こっちではマイルでも十分にやれそうな感じはしました。重賞も意識できる馬です」と森騎手。

 地方のダートにも合うことを証明し、厩舎サイドとしても今後に向けて大きな手応えをつかんだ様子でした。この後は12月25日のクリスマス賞(大井・1200m)に出走予定。一度使って今度はどんなパフォーマンスを見せるのか楽しみです。

ソルテに挑む移籍初戦の2頭

 12月22日にはゴールドカップ(浦和1500m)が行われます。大井生え抜き馬のソルテが重賞4連勝中で、どんな強さを見せるんだろうということに注目が集まっています。来年以降はダートグレードレースにも挑戦していく意思を表明しているので、中央競馬ファンの皆さんにもぜひ覚えて頂きたい1頭です。

 ゴールドカップではそんなソルテに挑む、中央から移籍初戦を迎える馬が2頭います。

 シンキングマシーンは美浦の武市康男厩舎に所属し、11月22日の霜月S(東京ダート1400m・12着)を最後に、浦和の小久保智厩舎に仲間入り。

リスタート

シンキングマシーン

 担当しているのは、同じ中央からやって来て南関東の重賞を勝ったトーセンアレスなどを手掛けている橋本厩務員。

「顔つきも馬っぷりもいいし、攻め馬も素軽い動きを見せていて、申し分ないね。最初の頃よりも落ち着きがでてきたし、やれそうな感じはあるよ。ここまでの成績からも楽しみだね」(橋本厩務員)。

 一方、マルタカシクレノンは栗東の山内研二厩舎に所属し、11月1日紅葉S(東京芝1600m・16着)を走り、浦和の柘榴浩樹厩舎にやって来ました。

「前向きで素直な馬だから地方の小回りも合いそうだし、調教に乗っているとパワーがあってオープンだなぁって感じがする。引っ掛かっていくと、持ちきれないくらいの力で、こういう馬も久しぶりだね。7歳でも馬はまだ若いよ」(山下厩務員)。

リスタート

マルタカシクレノン

 2頭とも浦和所属馬がお住まいの野田トレーニングセンターで調教を行っていて、追い切りでは浦和競馬場で行いましたが、レースで走るのは初めてです。

 シンキングマシーンは浦和コース適性面、マルタカシクレノンに関しては芝を中心に走ってきた馬なので、ダート適性に関しては実戦を消化してみないことにはわからないと思います。

 2頭ともすでにA1クラスで南関東の重賞レースを使う賞金は持っているので、いいスタートを切って南関東の大舞台で活躍していく存在になって欲しいと思います。

 それでは来年1月11日(月)にお会いしましょう!良いお年をお迎えください。

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高橋華代子

南関東競馬リポーター。宮城県仙台市出身。元NHK山形放送局キャスター。タイキフォーチュンがきっかけで競馬の世界を知り魅了され、競馬を伝える仕事に就きたく上京。MXテレビ大井競馬中継を経て、現在は南関東競馬内で取材活動を行っている。南関東競馬公式ウェブサイト内・南関魂、大井競馬ホームページ、サンケイスポーツ、楽天、ウェブハロン、ターファイトクラブ会報誌、馬事通信など。

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