池添学調教師(2)『クラシック目指す3歳、あの名牝の初仔!期待馬続々の池添厩舎』

2016年02月08日(月) 12:00

おじゃ馬します!

▲日々プレッシャーと戦う池添学調教師を癒してくれる、意外なアイテムとは

労を惜しまない、きめ細やかな仕事をモットーとしている池添学調教師。馬主さんの大事な馬を預かる責任、勝負に勝たなければいけないプレッシャーと、勝利の喜びを噛みしめながら、日々奮闘しています。そんな調教師業務の重圧を和らげてくれるのは、意外な存在だとか。今回はストレス解消法や、厩舎の期待馬について聞かせていただきます。クイーンCからクラシックを目指す3歳馬、そしてあの名牝の初仔のお話も!(取材:東奈緒美)


(前回のつづき)

蛭子さんの言葉がありがたい

 技術調教師として経験を積んでいる期間と、実際に開業してからというのは、やはり違うものですか?

池添 違いますね。開業してからは、とにかく失敗できない。技術調教師の期間は先生の下でやっているので、スタッフのような感覚もありましたけど、開業したら自分が一番上に立ってすべて管理していかないといけないですからね。

 競馬学校を卒業されてからは、すぐにお父様の池添兼雄厩舎に?

池添 いや、1年ぐらい待機してました。自分の中では池添厩舎に入るつもりはなかったんですけど、どこの厩舎も空きが出なくて。ちょうど池添厩舎で定年の方が出て、父親が声をかけてくれたんです。「今のタイミングで入らないと、いつ入れるかわからない。入っておいて、他で勉強したいところがあれば出てもいいんだから」って。それで角居厩舎でもお世話になりましたし、待機の時には山元トレセンなどノーザンFの牧場で勉強させてもらいました。

 調教師になられると、馬を見る目線は変化しますか?

池添 いや、そこはあまり変わらないですね。それが自分の課題でもあるんですけど。走る馬かどうか、調子が良いかどうかというのを、見ただけでは判断できないんです。今は何か迷ったら、とりあえず跨って確かめているので、跨る前に見てわかるようにするのが今後の課題ですね。

 調教にも乗られているんですか?

池添 乗ってます。実際に馬を管理してみて、特に難しいなと感じるのは、勝ち上がって次に行くほど、勝つのが難しくなるということなんです。JRAのクラス分けって、それくらい厳しい。その辺、自分の管理やスタッフの技術で、さらに馬を良くするというのも今後の課題だと思っています。

 勝負がかかるというのはシビアですね。

池添 毎週毎週、負ける方が圧倒的に多いわけですからね。開業当初は、その部分で悩んだこともありました。何より馬主さんに対しての申し訳なさですよね。負けるたびに「申し訳ないです」と電話をしていたので。それは気が滅入りました。

 相当ストレスもかかっているのかと思うのですが。

池添 原因不明の咳が止まらなかったり、歯ぎしりがすごかったり。開業して1か月は、ずっとそんな感じだったんです。

 それはよっぽどですね。ストレス解消法は?・・・

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東奈緒美・赤見千尋

東奈緒美 1983年1月2日生まれ、三重県出身。タレントとして関西圏を中心にテレビやCMで活躍中。グリーンチャンネル「トレセンリポート」のレギュラーリポーターを務めたことで、競馬に興味を抱き、また多くの競馬関係者との交流を深めている。

赤見千尋 1978年2月2日生まれ、群馬県出身。98年10月に公営高崎競馬の騎手としてデビュー。以来、高崎競馬廃止の05年1月まで騎乗を続けた。通算成績は2033戦91勝。引退後は、グリーンチャンネル「トレセンTIME」の美浦リポーターを担当したほか、KBS京都「競馬展望プラス」MC、秋田書店「プレイコミック」で連載した「優駿の門・ASUMI」の原作を手掛けるなど幅広く活躍。

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