2016年06月08日(水) 18:01
リアルスティールで挑んだ安田記念は11着に終わった。
ロゴタイプが逃げるであろうこと、その結果、スローペースになることは想定していた。だから、スタートで遅れると流れに乗れなくなることは明白だったので、そこには細心の注意を払い、実際に良いスタートが切れた。だから、ゲートで出していったこと自体には、まったく悔いはない。
▲安田記念の直線 経済コースを選択したロゴタイプに後続が追いすがるも(撮影:下野雄規)
想定外だったのは川須(レッドアリオン)の動き。たぶん自分だけではなく、大半のジョッキーが、レッドは大外からでも前の位置を取りにいくと思っていたはずだ。実際、自分もそのイメージで、好スタートからある程度前に付けても外からレッドがくるだろうから、そこでレッドの後ろ、もしくはモーリスの後ろで壁を作り、一息入れさせようと思っていた。
しかし、いざスタートしてみたら、レッドは後方待機を選択。結果的に、自分もモーリスも壁を作ることができなかった。あとからVTRで確認したが、そもそもレッドにはまったく行く気配がなかった。きっと、スタートが良ければ行こうと思ってはいたのだろうが、悪ければ最初から行くつもりはなかったのだろうし、そこには川須の意志も感じられた。
どうすれば勝つことができたのか──何度もVTRを見返して考えた。・・・
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2013年にJRA賞最多勝利騎手に輝き、日本競馬界を牽引する福永祐一。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線のレース回顧『ユーイチの眼』や『今月の喜怒哀楽』『ユーザー質問』など、盛りだくさんの内容をお届け。
福永祐一
1976年12月9日、滋賀県生まれ。1996年に北橋修二厩舎からデビュー。初日に2連勝を飾り、JRA賞最多勝利新人騎手に輝く。1999年、プリモディーネの桜花賞でGI初勝利。2005年、シーザリオで日米オークス優勝。2013年、JRA賞最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手、初代MVJを獲得。2014年のドバイDFをジャスタウェイで優勝。
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