【特別対談】J.モレイラ×福永祐一(4)『香港のジョッキーたちは常に頭をフル稼働』

2016年09月13日(火) 18:01

祐言実行

▲今回が対談の最終回。「香港で成功するために一番必要なのは?」福永騎手の質問に対して、モレイラ騎手の回答は?

モレイラ騎手との対談もいよいよ最終回。主戦場である香港競馬について、まず日本と違うのはエージェントがいないことだそう。騎乗馬の取り合いは激しく、いかにチャンスを掴むか、ジョッキーたちは常に頭をフル稼働させていると言います。そんな香港と日本の競馬について語り合ったこの対談は、実に2時間以上にも及びました。最後は固い約束を交わしたふたり。近いうちに再会できることを願って――


モレイラ騎手対談の第1話目を無料公開中!

福永さん!くれぐれも約束を忘れないでくださいね

福永 ジョーはこれまで、いろんな国でいろんなジョッキーを見てきたと思うけど、たとえば、日本のジョッキーが香港で成功するためには何が必要だと思う?

モレイラ 香港で成功するために一番必要なのはコミュニケーション能力ですね。それも、ただ単に英語が話せればいいというのではなく、オーナーやトレーナーにいかに自分をアピールできるかが重要です。

福永 ああ、香港はエージェントがいないからね。

モレイラ そうなんです。騎乗馬を集めるのもスケジュール管理も、全部自分でやらなければならない。だから、とにかくいつも笑顔で、自分から積極的にコミュニケーションを取ることが大事です。あと、トレーナーの指示通りに乗れなかった場合、なぜできなかったのか、その理由をしっかり説明できないとすぐに切られてしまいます。

福永 そういえば以前、香港で騎乗したとき、トレーナーから逃げるように指示されたんだけど、ほかにも行きたい馬が何頭かいて逃げられなかったことがあって。そうしたら、レースが終わったあと、トレーナーから裁決にクレームが出た(苦笑)。ちょっとびっくりしたよ。

・・・

続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

祐言実行とは

2013年にJRA賞最多勝利騎手に輝き、日本競馬界を牽引する福永祐一。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線のレース回顧『ユーイチの眼』や『今月の喜怒哀楽』『ユーザー質問』など、盛りだくさんの内容をお届け。

福永祐一

1976年12月9日、滋賀県生まれ。1996年に北橋修二厩舎からデビュー。初日に2連勝を飾り、JRA賞最多勝利新人騎手に輝く。1999年、プリモディーネの桜花賞でGI初勝利。2005年、シーザリオで日米オークス優勝。2013年、JRA賞最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手、初代MVJを獲得。2014年のドバイDFをジャスタウェイで優勝。

関連情報

新着コラム

コラムを探す