父・池添兼雄師から子・学師へ 受け継がれるスズランの血ヤマカツケンザン/吉田竜作マル秘週報

2017年05月10日(水) 18:00


順調にいけば6月の阪神開催でデビュー予定

 記者がまだこの世界に入る前の一競馬ファンだったころ、オグリキャップのマイルCS→ジャパンC連闘(1989年)で見せた根性の走りに涙したものだ。ハードに使うことは「動物愛護」の名の下にバッシングを受ける要因にもなるが、この世界に入ってわかったことがある。それは誰もが“飯の種”でもあるサラブレッドに、並々ならぬ手間と愛情を注いでいることだ。

「自分の稼ぎをくわえて帰ってきてくれるんだから。自分以上に大切に扱うのは当たり前だろう。動物というのは手をかければ必ず返してくれるんだよ」とは名伯楽と呼ばれた松田博元調教師の言葉。大なり小なり、この精神はホースマンに息づいている。

「坂路の申し子」と言われたミホノブルボンがクラシック準3冠(皐月賞、ダービー制覇、菊花賞2着)を達成した92年当時は、まだ坂路調教のノウハウすらなかった。管理していた故戸山調教師は自らの経験則で「鍛えられるギリギリ」を攻めていたのだろう。そこには多くの失敗と成功があり、その経験が後進に伝えられてきた。

「坂路3本乗り」を取り入れたキタサンブラックは、その象徴ではなかろうか。同じ清水久キュウ舎で・・・

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東京スポーツ

2010年に創刊50周年を迎えた夕刊紙。競馬確定面「競馬トウスポ」(大阪スポーツは「競馬大スポ」、中京スポーツは「競馬中京スポ」)は便利な抜き取り16ページで、中身は東スポグループだからこその超充実ぶり。開催3場の全36レース(2場開催の場合は全24レース)の馬柱を完全掲載しています。

関東・舘林勲、大阪・松浪大樹の本紙予想のほか、記者による好評コラム(「一撃・山河浩、馬匠・渡辺薫など)、そして競馬評論家・井崎脩五郎、爆笑問題の田中裕二、IK血統研など超豪華執筆陣の記事も読みごたえたっぷり。馬券作戦に役立つ情報が満載です。

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