川柳でも雨中の同馬に対する評価は真っ二つ、宝塚記念展望!

2017年06月24日(土) 12:00


◆2、3着は完全な“ヒモ荒れ”状態

 競馬川柳の投稿がついに1万通を超えましたね。1人でいくつも応募されている方もいらっしゃるでしょうが、いやいやスゴイ数です。先週の当コラムで予想したとおり、優秀作品の選定は(万馬券を当てるより)難しい作業になると思います。

 ところで、私がその中でご披露した二句には、「ある言葉遊びが秘められて」いたのですが、おわかり頂けましたか?

 ナゾのままにしておくのも消化不良なので、ここでタネ明かしをしましょう。まず「二つ獲り 自身最初も わしづかみ(フたつとり ジしんサいしょも ワしづかみ)」。カッコ内を見れば一目瞭然ですよね。そう、今年のオークスとダービーを連覇、しかも初めてのダービー制覇を果たした藤沢和雄調教師にちなんでヒネり出しました。

 次の一句、「乗れていた 名手の快挙 類はなし」も、3週連続G1制覇とか、ダービー&目黒記念制覇とか、とにかく絶好調だったルメール騎手を読み込んだもの。でも、これはちょっと強引でした。「ノレていた メーしゅのかいきょ ルいはなし」。最初の「ノレ」をくっつけて「ル」にしちゃうという荒技を使ったわけです。

 そんなこんなを織り込みながら川柳を考えるって、けっこうおもしろいですね。応募作品の中には、グチともボヤキとも取れる内容のものが数多く見られますが、それも川柳にして笑い飛ばしちゃおうという“気概”が感じられます。netkeiba.comの名物企画になること、間違いありません。

 さて、今週は宝塚記念。11頭立てという少頭数レースになりました。2004年秋に3連単が全国発売されて以来、G1の出走頭数としては最少タイ(06年のジャパンC=1着ディープインパクト、13年の宝塚記念=1着ゴールドシップが11頭立て)。そこを起点に数えると、G1レース286戦中たったの2戦、わずか0.7%しかなかった“貴重なレース”です(今回でその割合が1%になりますが…)。

 また、 宝塚記念がこの頭数で行われるのは、1974、76、93、2000、13年に次いで史上6度目(85年は11頭立てだったものの、出走取消があって10頭立てで実施)。さらに、74年と76年は京都開催だったので、阪神で11頭立てというのは過去に3回しかありません。

 で、その3回のうち2回(93、00年)が、天候・雨で行われていました。今回の天気予報も雨。阪神11頭立ての宝塚記念は雨になる確率が高い、ってことでしょうか?

 ちなみに、93年はメジロマックイーン、00年はテイエムオペラオーが、それぞれ1番人気に応えて優勝しています。ただし、2、3着は93年が8、10番人気、00年が6、9番人気と、完全な“ヒモ荒れ”状態。今回は1番人気になりそうなキタサンブラックから人気薄の馬へ流してみますか?

 川柳でも雨中の同馬に対する評価は真っ二つ。少頭数でも興味津々ですね。

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矢野吉彦

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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