スプリング・レーシング・カーニヴァルに日本馬参戦!チェスナットコートはメルボルンCを目標

2018年05月17日(木) 18:00

ビクトリア競馬便り

▲メルボルンCに挑戦する、チェスナットコート(C)netkeiba.com

(5月17日号 文=ポール・シムズ)

 天皇賞・春(芝3200m)で5着となったチェスナットコートが、今秋(南半球は春)メルボルンで開催されるスプリング・レーシング・カーニヴァルに挑戦することが関係者によって明らかになった。

 通算16戦4勝、3着以内は10回で目下の充実ぶりには目を見張るものがあるチェスナットコートは、次走が日本ダービーデイに行われるGII目黒記念(芝2500m)を予定しており、オーストラリア遠征の最終決断は、目黒記念の結果次第ということになりそうだ。

 ヴィクトリア・レーシングクラブのレーシングマネージャーを務め、スプリング・レーシング・カーニヴァルへの外国馬のリクルーティングを行っているリー・ジョードン氏が今月初旬に日本を訪れ天皇賞を観戦した際、チェスナットコートの能力の高さを確信したと話している。

 ジョードン氏は、「チェスナットコートは大変成長著しく、今後がとても楽しみな馬です。天皇賞では、最後の直線で鋭く伸びてきて前を交わす勢いでした。まさに、メルボルンCで頂点を狙えるような走りでした。チェスナットコートと同じく窪田康志氏所有のソールインパクトもまた、目黒記念の結果次第ではありますが、メルボルンCを目標にしたいと関係者の方から伺いました」と話している。

 そのほか、スプリング・レーシング・カーニヴァルに参戦する可能性がある日本馬は、天皇賞・春4着のミッキーロケット、8着のアルバートである。

 アルバートは昨年、登録のあったメルボルンCを回避。同じ厩舎のネオリアリズムもG1コックスプレートから招待を受けていたが、残念ながら遠征は見送られた。もしもネオリアリズムのオーストラリア遠征が実現していれば、コックスプレートの他にスプリング・レーシング・カーニヴァル最終日に行われた芝2000mのG1マッキノンSで、トーセンスターダム(マッキノンS優勝)との対戦が見られていたかもしれない。

日本から移籍の2頭が豪州で初対決

 19日(土)にドゥームベン競馬場で行われるG1ドゥームベンC(2000m)に、日本から移籍したアンビシャスとサトノラーゼンの2頭が登録。これまで数多くのレースに出走してきた2頭だが、日本在籍時代も含めて今回が初めての対戦となる。

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▲G1ドゥームベンCで単勝1番人気に推されているアンビシャス(C)netkeiba.com

 メルボルンに調教拠点を置くアンソニー・フリードマン調教師の管理馬であるアンビシャスは、前走G1タンクレッドS(2400m)で、2016年メルボルンC覇者アルマンディンの2着に好走した実績から、単勝4倍の1番人気に推されていて、続いて単勝5倍でサトノラーゼンが2番人気となっている。

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▲ここで勝ち星をあげたいサトノラーゼン(C)netkeiba.com

 豪州移籍後まだ勝ち星がないサトノラーゼンだが、管理するクリス・ウォーラー調教師は、ロンジン・ワールドベストホースランキングトップの女傑ウィンクスも手掛けている名将。サトノラーゼンが南半球で初勝利をあげるまでそれほど時間を要さないはずだ。G1ドゥームベンCは13頭立てで、サトノラーゼンは4番枠から、アンビシャスは7番枠から出走予定。

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Racing Victoria

1864年に創設された、オーストラリアのビクトリア州における競馬主催団体。メルボルンCなどの大競走が行われるフレミントン競馬場をはじめとした、ビクトリア州各地の競馬場で開催される競馬の運営・統括をしている。近年では日本調教馬の移籍も多数実現しており、日豪の関係に重要な役割を担っている。

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