オジュウチョウサンが夏の福島の平地競走に武豊騎手で参戦を視野

2018年05月23日(水) 19:01

平地競走に出走する運びとなった“障害界の絶対王者”オジュウチョウサン(撮影:下野雄規)

 障害界の絶対王者オジュウチョウサン(牡7・美浦・和田正一郎)が、夏の福島競馬で平地競走への出走を視野に入れていることがわかった。予定されているレースは7月7日の開成山特別(3歳上500万下・芝2600m)で、鞍上は武豊騎手。同馬を管理する和田正一郎調教師は、平地競走参戦の経緯を以下のように話した。

中山GJ(JGI・1着)のレースを見たオーナーが、平地競走の可能性をお考えになったということです。ただ平地は未勝利馬でゼロ賞金なので、平地のGIはもちろんGII、GIIIには出走できません。なので今回は、その出走権利を得るための出走になります」

 つまり平地で1勝すればGのつく競走に登録する権利が得られるが、平地の賞金がゼロだと登録する権利すらないということだ。

「1勝できても収得賞金は500万なのでフルゲートになってしまうと出られないのですが、フルゲートを割れば出走できます。賞金ゼロで出走できないのと、フルゲートを割れば出られるのとでは全く違いますからね。もし開成山特別を勝ったら次は1000万にという考えではありません。あくまで大きなレースに出走する権利を得るための今回の出走ということです。

 暑くなってからより今くらいから立ち上げていった方が、よりダメージが少ないのではないかということと、秋になると障害にしても平地にしてもレースが続きますので、それよりも前の時期のレースを選択したかったので7月の福島にしました。武豊騎手はオーナーの希望です。ジョッキーも引き受けて下さいました。

 中山GJ後は疲れがありましたが、その回復に専念しまして、現在は牧場で調教を再開しています。帰厩は6月に入ってからになるでしょう。持っている身体能力はすごいものがありますので、平地競走でも通用する可能性があるのかなという気持ちもあります。

 ただずっと障害に専念してきていますので、障害仕様になっているのではないかとも思います。平地にも対応する馬もいるとは思いますが、そのあたりはやってみなければわからないですね。これまでも長い距離に対応するような調教、レース内容だったので、平地でも長めの距離の方が負担は少ないのではないかなと思っています」

(取材・文:佐々木祥恵)

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