2008年06月28日(土) 12:30
今週は宝塚記念。私は、メイショウサムソン、アサクサキングス、エイシンデピュティ、カンパニーに期待しているんですが、とにかく今年のGIはハズレっぱなしなので、ロックドゥカンブやアルナスライン、アドマイヤの2頭あたりに来られちゃうような気がしてなりません。
それはさておき、福島ではバーデンバーデンCが行われます。バーデンバーデンはドイツ南西部にある温泉リゾート。町の中心から車で20分ほどのところに競馬場があって、温泉と競馬の両方が楽しめる実にいいところです。一方、福島競馬場のある福島市も、飯坂、高湯、土湯など、手軽に行ける温泉に囲まれています。その縁で、バーデンバーデン競馬場と福島競馬場が提携し、このレースが創設されました。私が02年5月にバーデンバーデン競馬場に行ったときは、本馬場入場の時に日本で使われているファンファーレが流れていてちょっとビックリしましたが、今はどうでしょうか? で、今回のコラムは温泉と競馬がテーマです。
温泉掘削技術の進歩で、日本中の至る所に温泉施設ができました。東京のど真ん中、ウインズ&オフト後楽園の隣にも日帰り温泉施設があるくらいですからね。温泉と競馬のコラボはどこでもできちゃうわけです。でもやっぱり、ローカル競馬と秘湯をセットにした旅は格別。そこで、私のオススメプランをいくつかご紹介しましょう。
福島なら、先にあげた3か所の温泉地だけでなく、ちょっと足を伸ばして宮城の鎌先温泉とか青根温泉あたりを組み合わせるのもいいと思います。新潟競馬場からは月岡温泉が一番近いはずですが、どちらかというと団体向きの旅館が主流。秘湯にこだわれば、越後長野温泉が私のお気に入りです。JR東三条駅から車で40分ほど山の中に入ったところにある一軒宿の温泉で、昆布茶のような味のする濃い塩の湯が楽しめます。ついでに言うと、ここへ行くのは春の開催の頃がベスト。山菜料理が絶品だからです。
函館は湯の川温泉から競馬場まで歩いて行けるほどの“温泉競馬都市”。なので、わざわざ遠くに宿を取ることもないでしょう。秘湯気分は味わえませんけどね。それじゃぁ当たり前すぎるというなら、函館山の麓にある公営谷地頭温泉はいかがでしょう。町の中の銭湯で、こちらも秘湯ではありませんが、正真正銘の天然温泉です。泉質はかなり渋みのあるナトリウム・塩化物泉。湯の川とはひと味違う湯に浸かれます。
札幌も市内に温泉が沸いています。札幌駅前やススキノに温泉付きホテルがたくさんありますから、函館に勝るとも劣らない“温泉競馬都市”と言えそうです。秘湯とのコラボを目指すには、思い切って足を伸ばしましょう。私が行ったことのあるところでは、ニセコの五色温泉や支笏湖温泉がよかったですね。
小倉は、温泉の宝庫・九州の玄関口ですから、いろいろなプランを組み立てられます。月並みではありますが、大分の別府や福岡の二日市、佐賀の武雄温泉あたりをセットにするのが便利。ちなみに、ラジオ大阪ドラマチック競馬の実況アナウンサーで私の“飲み友達”でもある濱野圭司サン(この方も“温泉大好き人間”です)のオススメは、別府の明礬温泉。泥湯が有名で、広大な露天風呂が名物です。ここと、竹瓦温泉の砂湯をハシゴすると、かなりいい汗がかけます。
地方競馬と秘湯、海外の競馬場と温泉のコラボまで書いていくとキリがないので、今回はここまでにしておきますが、一つだけ予告を。真冬のばんえい帯広競馬と然別湖畔温泉の組み合わせはサイコーです。これはまた、その季節が来たらご紹介します。
さぁ、今年の夏休み、あなたはどこの競馬場と温泉を巡りますか? ひょっとしたらそこに、私がいるかもしれませんよ!
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矢野吉彦
テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。