2008年08月13日(水) 22:50
夢の御告げがあったといった類の話はよく耳にする。神仏が予言などを人間に告げ知らせるというのだが、残念ながらまだ経験したことがない。夢の中では、この世でお目にかかることのできない故人や、さらには神仏などと交わることができると言われてきた。この中には、人の強い願望も含まれていると思うが、そこで見たものはいつか実現するとも伝えられてきた。
そこで、“いい夢を見たら黙っていろ、悪い夢を見たら早く人に話してしまえ”ということになったのだろう。“福は内、鬼は外”といった受けとめ方に近い。そうした現世の人たちは、当然の流れとして夢で吉凶を考える慣わしを持つようになり、どういう夢なら吉かとことわざに残している。
われら馬好きにふさわしいものもあり、その中に“馬の夢を見るは好事あり、太陽を夢に見るは吉”とある。これはうれしいことばだ。せいぜい、馬の夢を見るように仕向けていこうではないか。
だが、どうも、馬の夢ではなく、馬に夢をというケースがほとんどなのだから、これではどう仕様もない。どうしたら馬の夢になるかが問題だ。
吉凶に関係することばの中に、“銭と福はソバで引く”というのがある。これに目をつけ、せいぜい一日に一回はソバを食べるようにしたらどうか。
どこの街にも、住民に長く親しまれてきたソバ屋の一軒はある。昔ながらの日本ソバ、これで福を呼び込めるのならば、意欲がわく。そして、馬をより親しい存在とし、馬の夢を見るようになるのだ。吉を感じて幸運を引き寄せる、たまにはこんな気分もあっていい。そして、いい夢の御告げがあったら黙っているのだ。そう言えば、矢鱈と外れた馬券の話ばかりする人間がいるが、これは厄払いのようなものでいいことなのだ。福を呼び込み、いい運気を招きたいものである。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。