2009年11月27日(金) 23:59
1200mになって過去3回。この時期とあって勝ち時計はすべて「1分08秒0前後」に集中している。比較的「順当な」結果が続くが、多少ともタイムがかかる1分08秒0前後の決着なら、大半の馬が乗りきって不思議ない。枠順や、ちょっとしたペースの変化で波乱が生じる可能(危険)性は十分すぎるほどある。伏兵にも目をくばりたい。
中心は、巻き返すアルティマトゥーレ(父フジキセキ、母エアトゥーレ)。挑戦した前回のスプリンターズSは5着にとどまったが、この馬自身の前半3F通過が「33.1秒」。好スタートからインで少し控えたが、この馬とすればそれでもちょっときつかった。
そのうえ外から被され気味。最後は初コースとなったゴール寸前の中山の急坂が応えたフシもある。それで1分07秒8なら決して凡走ではない。
もともと平坦コースに良績が集中するぐらいだから、初コースとはいえ京都に替わるのは大歓迎だろう。同じ1200mでもレースのバランスが異なり、前半の3Fが「34.0秒」前後に落ち着くのも、前々回の阪神1200mのセントウルSを「33.9-33.9秒」のバランスで2馬身半差の圧勝。1分07秒8で乗り切っている同馬向きの流れのバランスと思える。
5歳の秋だが、まだキャリアは11戦(6勝)だけ。本物になるのはこれから。さらにパワーアップを見込んでいい。
レディルージュ(父ブライアンズタイム)は、1分07秒6で乗り切った京洛Sと同様に大外18番枠を引いたが、これは今回プラスになる公算大。前回はコースロスをもたらしたかもしれないが、当時より明らかに馬場の内側は芝が傷んでいる。ましてあまりスタートの速くないのがこの馬。前回は上がり「33.2秒」で伸びているから、アルティマトゥーレ逆転もある。時計はかかったほうがいい。
伏兵は多少とも時計のかかる芝状態を利し、直線突っ込んでくる差し馬だろう。時計不足のため最近の成績は一歩だが、もう4回も連続して出走馬中No.1の「上がり」を記録しているプレミアムボックスが怖い。幸騎手が乗るのは久しぶりだが、1600万条件を勝った星(京都芝1200m)がある。この馬も外寄りの13番は有利だ。
混戦の差し比べ向きのソルジャーズソング、休み明けながら決して仕上がりは悪くないアーバンストリートにも手を広げておきたい。なんとなく動きが平凡に映ったエイシンタイガーは押さえとしたい。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。