2010年01月22日(金) 12:50
出走希望馬があふれることの多い1600万条件のレースにしては、珍しくフルゲート割れの14頭立て。この頭数なら馬群をさばくロスも最小限にとどまるとみて、伏兵エターナルスマイルの追い込みに期待する。
もう8歳。このクラスに上がって[0-0-1-10]。まして追い込み一手だから相当に条件に恵まれないと苦しいが、デキは悪くない。前々走、今回よりかなり強い相手に突っ込んで0.2秒差だけ。日曜の「平安S」に出走するダイシンオレンジが人気の中心だったが、大外から一気に伸びて有力馬をかわし、上がり3F36.1秒で伸びた。このとき横山典弘騎手はテン乗り。ツボにはまらないと苦しい馬だが、追い込みに入ったときのリズムがぴったり合っているように映った。前走は不発だが、もともとがムラで中1週の関西への輸送が堪えたようなところもあり、7着とはいえ差は0.5秒だけ。追い込みの決まりにくい流れだったから仕方がない。
追い込み馬とはいえ、あまり流れがきつい高速レースは、追走で切れがなし崩しになってしまうからダメ。無理なく追走できる平均ペースで、なおかつ全体に少し時計がかかった方がいいのがこの馬。今回の組み合わせは1600万下にしてはそれほど強力でもない。
今年に入って、ここまで[13-7-1-23]。連対率0.455という絶好調=横山典弘騎手のもたらすプラスアルファにも期待したい。母エバースマイルは、2回も天皇賞・春を制したライスシャワー(父リアルシャダイ)の全妹。タフで簡単には衰えない底力を伝えているはずだ。
前回のレース内容が光るポーカーフェイス、中山ダート6戦6連対の上がり馬ストロングバサラ本線。ロラパルーザ、セイカアレグロ、マイディアサン、パピヨンシチーまで手を広げておきたい。
注目の京都「若駒S」は必見の一戦。ルーラーシップ(母エアグルーヴ)は、アドマイヤグルーヴや、フォゲッタブルの下に育つのか、それともちょっと怪しかったサムライハートや、ポルトフィーノの下になるのか。文句なしにスケールはあるが、今回はかなり相手も強力なので、あくまで必見の一戦ということにしておきたい。
バックナンバーを見る
このコラムをお気に入り登録する
お気に入り登録済み
お気に入りコラム登録完了
柏木集保「土曜メインレース展望」をお気に入り登録しました。
戻る
※コラム公開をいち早くお知らせします。※マイページ、メール、プッシュに対応。
柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。