重賞回顧 ヴィクトリアマイル

只々、グランアレグリアの強さが目立ったレースでした。多少ペースは速めだったかもしれませんが、ほぼ、想定された展開通りに進み、直線の坂を上がるあたりまでは先行馬も粘りを見せました。ワンマンショーは、ここから。2番人気で抜け出しを計るレシステンシアを前に見て、脚が上がるのを待つ余裕。脚が上がったとみるや、少し離れた馬場の真ん中から1頭違う脚で進出し、2着馬に4馬身をつける圧勝。それもそんなに無理をしていないように見え、これなら安田記念を使っても休養前のお駄賃替わりで連覇できるはず。血統が貴重なだけに無理に海外遠征はしないで欲しい馬です。

 2着以下は大混戦。その中でルメール騎手の後ろをついてきて抜け出しを計ったランブリングアレーが2着を確保。マイルより長めの距離を使ってきたスタミナが最後は生きた形になりましたが、この馬も力を付けているのは確か。厩舎力もあり今後も楽しみです。

 3着には戸崎騎手が意地で持ってきたマジックキャッスル。グランアレグリアより早めに動いて末脚を封じにかかった分、最後はお釣りがなくなりましたが、勝ちに行っての3着は評価してよいと思います。

2着から8着まではクビ、クビ、クビ、クビ、クビ、アタマの大接戦。所長◎のレシステンシアは1200Mから1600Mという使い方が響いた伸びのなさ。先行馬の中では力は見せましたが、切れがある馬ではないだけに、このメンバーなら4角でもう少し離して欲しかったのが見た側の勝手な印象でしたが、秋の地元戦ならG1に手が届く力の持ち主だと思います。