白川特別

2002年06月14日(金) 13:05

 日曜のメインのバーデンバーデンC1200mも、最近は1分8秒台中盤で決着しているように、開幕週とはいえ1分7秒台までは速くならないところがポイント。この1000万条件には、条件再編成のあとながら旧1600万条件の馬は1年半ぶりのマチカネシルヤキミしか見当たらず、決してレベルは高くない。1分8秒台の時計があれば十分争覇圏だろう。

 また、距離1200mのわりには一気に行きたい先行型がほとんどいない点も大きなポイントになりそうだ。

 注目はトーアカゼノオー。最近は中央場所でも好走しているが、初めて勝ったのも、2勝目を記録したのもこの福島の1200m。このメンバーではコース適性で大きく上回っている。また、前々走の1分8秒1は前半が1200mにしてはスローだったこともあるが、上がり33秒8でまとめたように、だいぶ本来の粘りが戻ってきた。

 休み明けの3走前は、前半3ハロン32秒9で強引に先行したように、行く気になればテンのスピードも十分。ここは同型が少なく、強気に行けば単騎逃げの形もありうる。平坦コースならそう簡単に止まる馬ではなく、中間の動きも今回は実にシャープ。そのまま押し切る公算が大きい。

 人気薄の伏兵陣の中で注目は、5歳牝馬グレードビーナス。この馬、全3勝を夏の平坦コースで記録しているちょっと非力なスピード型。一連の成績は離れて考えていい。

 昨年の夏の新潟では、1400mに1分21秒台が2回もあり、マイルは1分33秒7で勝っている。たまたま芝の1200mには出走したことはないが、1分8秒台なら楽に可能だろう。

 半兄のエストレヤ(父フェアジャッジメント)は典型的なスプリンターだった。1200mで一変するかもしれない。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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