TUF杯

2002年06月28日(金) 12:21

 第1週に行われたオープン特別のバーデンバーデンCが、完全な良馬場で1分8秒9。全体のレベルもあったが、今季の福島の芝は少しタフなコンディションで、1200mでも0.5〜0.8秒ぐらい例年より時計がかかる。

 ここは3週目に入って、準オープン。推定勝ち時計は1分9秒3前後だろう。この時計なら準オープンのこのメンバー。どの馬でも通用することになる。ましてハンデ戦だ。

 注目は、まず昨年のTUF杯を制しているミスタードン。昨年は4週目で少し芝が荒れていたが、1分9秒2で完勝だった。前走あたりから明らかに気配は上向いている。ずっと成績は悪いが、このコースなら狙いは立ちそうだ。この馬、振り返ってみるとこれまでの成績は不思議で、5〜7月のごく短いシーズンだけに良績が集中している。ほかのシーズンには連対したことがない。

 体調のリズムが夏型であると同時に、梅雨どきで少し時計がかかる芝コンディションが理想的なのだろう。地味なタイプでまず人気にはならない。これまでの芝での3勝は、8、8、10番人気のときだった。次の新潟に移ると、1200mなら1分7秒台必至のスピード勝負だから、まず出番はない。

 トウショウトリガーは昨秋、このコースの1200mを1分8秒5で乗り切っている。オープンの福島民友C3着(55キロ)だった。このところちょっと詰めは甘いが、平坦適性抜群のソシアルトウショウ一族。母のマザートウショウは重の函館2歳S1200mと、1分9秒6で決着したフェアリーS1200mを勝っている。祖母エイテイトウショウは、重の福島のラジオたんぱ賞の勝馬である。少し時計のかかる平坦の1200mはベストだ。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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