JB北海道予選、出場者決定

2010年08月04日(水) 00:00 0

 昨年好評を博した「ジョッキーベイビーズ」が今年も11月7日(日)に東京競馬場にて開催されることが決定している。

 全国各地で予選を行い、8人が東京に集結して、芝コース400mで争われるのは昨年と同じだ。

 今年は新たに関西地区が加わり、そのために、長野地区と南九州地区の代表枠が2名から1名に削減された。それに北海道地区2名、関東地区2名、関西地区2名の計8名がこれから9月下旬にかけて各地の草競馬などで選出されることになる。

 ここ北海道では、本来ならば8月1日(日)に開催予定であった「浦河競馬祭」において予備選抜を行い、来る8月11日に門別競馬場(ナイター)で開催される「ジョッキーベイビーズ北海道地区予選決勝」にて代表2名が選出されることになっていた。しかし、宮崎で発生した口蹄疫の影響で「浦河競馬祭」が中止となったために、急遽この日、それに代わる「地区予選決勝出場メンバー8名」を決める選考会が実施されたのである。

(写真・開会風景)

 会場はJRA日高育成牧場内にある屋内馬場。ここには11名がエントリーしており、3名が脱落することになる。審査はJRA日高育成牧場の職員4人が当たり、9項目についてそれぞれ5点満点で点数をつけて行く。満点の場合は45点。4人で合計180点が最高である。

 11名中10名は、地元浦河の子供たちで、他町からの参加は山田蓮(れん)君(小学校6年)のみ。JRAによれば道東方面などにもあまねく参加を呼びかけたそうだが、日高以外の地区からのエントリーはなかったようだ。

 審査基準は、次の通りである。

1、バランス
(騎乗ポジション、拳や脚の位置、急な動きに対する対応)計3項目

2、扶助動作
(停止・発進、加速・減速、左右への誘導)計3項目

3、競馬
(スピードについて行ける前傾姿勢、手綱の保持)計2項目

4、意欲
(騎乗時の元気良さや前向きさ)1項目
 これで合計9項目になる。

 用意されたポニーは6頭。採点項目にもあるように、ここではあくまでも基本的な技術を重視して採点をする。できるだけレベルの高い子供を門別で揃えて決勝を行いたい、というのがJRA側の意向である。

(写真・くじ引きで馬を割り当てる)

(写真・くじ引きで馬を割り当てる)

 11名が2組に分けられ、くじ引きで騎乗馬を割り当てられた。屋内馬場全体を使っての部班運動で審査される。常歩から軽速歩、駈歩まで指示通りに騎乗馬を御すことができているかどうかを厳しく見られるのだ。

(写真・審査風景・横木通過)

 1組あたり20分間くらいの審査になった。2組が終了し、採点が集計され、その場で門別出場メンバー8名が発表された。

(写真・結果発表を待つ面々)

 採点結果は以下の通り。

1、木村 拓己君(中1)177点
2、木村 和志君(小5)172点
3、根本 ひなたさん(小6)162点
4、山田 蓮君(小6)158点
5、大池 悠梨香さん(小6)154点
同、福久 紗蘭さん(小5)154 点
7、谷口 遼斗君(小5)147点
8、大池 駿和君(小2)146点

 8位と9位の点差はわずか2点。非情な結果とも言えるが、ここで8名に絞らなければならないのである。

 結果発表となった。順番に一人ずつ名前を呼ばれる間、子供たちの表情は一様に硬く、緊張感に包まれていた。発表が終わるや否や泣き崩れる子もいて、何とも痛々しい場面もあった。

(写真・山田蓮君)

 8名中、7名は浦河ポニー乗馬スポーツ少年団。残る1名の山田蓮君は新ひだか町静内に住んでおり、実家は育成牧場(山田ステーブル)を営んでいる。これで8月11日の出場メンバーが決定し、そこで最終的に北海道地区代表の2名が選ばれる。

(写真・代表8名)

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田中哲実

岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

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