2002年08月01日(木) 00:00
2歳世代最初の重賞と言っても、ここから始まるそれぞれのステークスは、やがて集大成されて春へとつながっていきます。その起点となるのが函館2歳S、長い戦いの始まりみたいなものです。
どの馬が勝つかも大切ですが、長い目で見れば、そこにあらわされるレベルの問題の方がずっと大きく、ひとつひとつの積み重ねから、どう見極めていくか、そちらの方がずっと面白い筈です。
例え1200mといっても、そこから将来性をのぞかせる馬もいるもので、果たして今年はどうなのか、手がかりとなるものがあるのかどうか、楽しみはそこにあります。
エンゼルカロ、ヤマノブリザードに続くホッカイドウ競馬勢が上位を占めた場合は、一歩立ちどまってみることになるでしょう。その場合は、キャリアこそ大きな武器といえるケースで、2歳戦によく見られるパターンです。最大目標は、2歳チャンピオンと考えられ、その先のことはわかりません。
今年のように、早くから全国一斉に新馬戦がスタートした年は、これまではありませんでした。だからどうなるか、ひと夏を越してみて、新たなことが見つかるかもしれません。年内に12あるステークスを、実は系統だてて見分ける必要があるのではないか、今年はそんな風に考えるべきかもしれず、どう分析してみるか、見るポイントを分けてみようかと思っています。
この春の3歳G1戦は、ダービー馬タニノギムレット以外は、いずれも勝ち馬は伏兵でした。実は、去年の今頃では、春につながっていく馬は一頭もいなかったのです。せいぜい次の札幌戦あたりからボツボツ登場したものとか、秋に入ってからデビューしたものばかりがG1馬になっていて、これでは前評判を立てる裏づけはありませんでした。今年がどうなっていくかは、じっくり時間の流れを見ていかなければならないでしょう。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。