苗場特別

2002年08月09日(金) 12:51

 新潟のダートの特徴は、全体に時計がかかる印象があるが、距離1200m、1800mの時計を比較するとだいたい中山コースと同じ。先週のキミモールは1800mを1分51秒7で乗り切り、1200mでは500万条件で1分11秒7が記録された。

 ただし、コースの形態は右回り、左回りの違いは別にしてかなり異なる。

 中山は一周が1493m。新潟は1472m。これはほとんど同じだが、新潟コースは横へ広がった偏平コース。したがって最後の直線は354mあり、中山の308mより数字以上に長く映る。ペースひとつで追い込みが決まる。接戦の組み合わせだと、他のローカルコースのように「逃げ=先行」の組み合わせが多いわけではない。

 ここはハンデ戦。コースの特徴をフルに生かせる自在型に注目だろう。オレゴンガールはこのコースに2、1着の良績がある。昨年の夏は500万条件だったが、34.3−38.1秒で逃げ粘ったアミダラを、34.7−37.4秒のラップできっちり差し切った。それも抜け出して気を抜いての快勝だったから、時計以上に中身は濃い。

 カギは5月以来レース間隔があいていることだが、このオレゴンガール、気のいい牝馬らしくポン駆けが利く。過去4勝のうち3勝までが、新馬初戦勝ちを含め、いきなりの快走だった。好スタートを一旦下げ、直線で抜け出す形を取っている。

 1分10秒4をもつのは快速アミダラ。タメ逃げするより一気に飛ばした方がいいタイプで、これもポン駆けOKだが、今回はちょっと動きが重い気もする。しぶといミスタートウキョウ以下、軽量のリンガスローレル、オートバクシンオーあたりまで、ハンデ戦だけに相手の幅を広げておきたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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