2002年08月16日(金) 13:14
第1週の札幌ダート1700mは、初日の1000万特別で1分45秒5。2日目の500万特別で、1分45秒3が出ているから、まず例年通り。準オープンのここは1分44秒前後だろう。
早め早めに行ける先行型有利ははっきりしているが、あえて注目は差し一手の5歳牝馬チゴイネルワイゼンとしたい。
この豪快な追い込みを持ち味とするチゴイネルワイゼン、いかにも東京コース向きの印象があり、事実、ダート5勝のうち4勝までが東京コースだが、札幌でも1勝している。
まだキャリア4戦目だった3歳夏、初コースの札幌ダート1700mを1分44秒4(重)の好時計だった。馬力型のようにみえて、もともと牝系はスピード型。1400mダートに1分24秒台があり、ダート1600mにも1分36秒台がある。パワーのスタミナ型のようでいて、あまり距離が延びると良くない。
要は緩急のペースをこなすのが下手なだけで、たとえ小回りでも、一気のスパートが決まれば能力は出し切れる。仕掛けどころの難しいコースより、むしろ3コーナーからまくって出るのがパターンの札幌は以外に合っているかもしれない。
注目という意味では、4歳プレシャスソングのレースぶりが気になる。やっと立ち直って本格化しかかっているいま、得意の芝(札幌記念にも登録があった)なら、たちまち重賞級のはずで、次週の新潟記念に回るとみていたら、ダート戦に出走してきた。
こなしても不思議のない力量はあるが、ここでダートに出走するより、芝の強敵相手にぶつけてみたかった気もする。
ダートをこなせば使えるレースの幅は広がるが、才能のしぼむ危険も少なからず生じるから難しいところだ。
新潟11Rの注目馬は、これからまだまだ強くなりそうなケイアイサウンド。9歳ケイワンバイキングの半姉の産駒だ。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。