驀進特別

2002年08月23日(金) 14:07

 先週のアイビスサマーダッシュ。うまく外ラチ沿いを通ったカルストンライトオが、53秒7のレコードを打ち立てた。ブレイクタイムと隣りの枠だったり、また同じような快速馬がうまく併走する形になると、新潟1000mは53秒5前後も可能かもしれない。

 カルストンライトオの逃げたラップは、12.0−9.8−10.2−9.6−12.1秒。2回も1ハロン9秒台がある。これは日本で初めてのケースだ。また、前半のダッシュ力32.0秒はとくに速くもなんともないが、驚くのは最初の1ハロンと、最後の1ハロンを別にした中間の9.8−10.2−9.6秒。

 この途中の3ハロンを。実に「29秒6」で突っ走ったことになる。日本のレースで、途中の3ハロン(600m)とはいえ、30秒の壁を破ったのも初めてのケースだ。

 ここはその新潟1000mだが、このクラスだけに55秒前半だろう。

 バーデンフォンテンは昨秋、55秒2(22.3−32.9秒)で乗り切ったあと、今年の夏も55秒3(22.0−33.3秒)で乗り切っている。

 内寄りの枠順は決して有利ではないが、少しずつ外に出る形なら、ここも55秒前後は十分に可能だ。この馬、ひと息入れたときの方が成績が良く、前走後ひと息入れ、同じ55キロで出走できるここまで待ったのも正解だろう。前走で454キロまで戻っていた馬体も、まだ細いくらいで、470キロ近くまでなったら本格化だろう。

 注目はアミダラ。芝は初めてだが、ダート1000mに58秒6のレコードがある。前半3ハロンを32秒7で一気に飛ばしたこともあり、やや一本調子だが、こういうタイプは直線だけの1000mは合っている公算大。平坦ならまず芝も苦にしないはずだ。もちろん好調ドリームシンデレラも差はない。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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