中山牝馬S

2011年04月01日(金) 00:05

 メインは「日経賞」だが、馬券の興味は圧倒的に日程とコースを変更されて行われるハンデ戦の「中山牝馬S」にある。本来は3月13日の中山1800mのはずだった。

☆3月13日にも出走登録を行ない、待っていた馬……7頭
 「アグネスワルツ、アプリコットフィズ、コスモネモシン、ディアアレトゥーサ、ヒカルアマランサス、プロヴィナージュ、モーニングフェイス」

☆中止になって翌週のレースに出走した馬……3頭
 「オウケンサクラ、ダイワジャンヌ、ブロードストリート」

☆日程変更で新たに出走してきた馬……8頭
 「アドマイヤテンバ、カウアイレーン、クーデグレイス、スイートマトルーフ、バイタルスタイル、フミノイマージン、レディアルバローザ、ワイルドラズベリー」

 それぞれ異なる出走パターンとなり、関東馬のアプリコットフィズ、コスモネモシン、ディアアレトゥーサ、プロヴィナージュの「4頭」は、今度は直前の関西への輸送をこなさなくてはならない。微妙な有利不利は生じて仕方がないだろう。総じて地元で戦えることになった関西馬(当日輸送を嫌う馬は別に)の方が不利は少ないと思える。

 また、日程の変更で、当初の中山牝馬Sには出走の予定はなかったが、それなら…で出走してきた関西馬の「レディアルバローザ、ワイルドラズベリー」あたりは特注馬に近い。

 思い切って、日程変更で出走してきた関東のクーデグレイスを狙いたい。この馬、初めて関西に遠征したのは、3歳秋のローズS(阪神1800m)。ブロードストリート(1馬身)レッドディザイア(クビ)の3着で1分44秒9だった。つづく秋華賞(4着)は栗東にとどまっていたが、2度目の遠征は昨年の9月、1000万条件に格落ちしていたが、阪神1800mを1分45秒0で勝っている。2度ともに今回と同じ直前輸送だった。

 秋シーズンほど時計は速くならないのは、快速系ではないこの馬にむしろ有利。ローズSで負けた同じ5歳のブロードストリートとは、そのあとの過程もあって「4kg」ものハンデ差がある。なぜか得意の阪神1800m、ここでも通用して不思議ない。

 日程変更で、栗東に入厩する意欲までみせて出走するカウアイレーンを本線に、波乱のもたらされる可能性大だけに手広くいきたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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