メイステークス

2011年05月20日(金) 18:00 10

 フルゲート18頭立ての混戦。オープン特別とあって、重賞よりは多少とも相手有利なここでなんとか結果を出したい「ベテラングループ」と、このあたりをステップにやがては重賞レースの常連となりたい「まだ若い4~5歳馬」。有力馬は、はっきり色合の異なる二手に分かれた形となった。6歳以上のベテラングループが「12頭」。一方、オープンに上がって間もない4~5歳馬と、もう停滞していたくない5歳馬が合わせて「6頭」。

 どちらも狙いを立てる根拠には事欠かないが、上昇の魅力は4歳馬にある。

まだキャリア12戦【4-2-2-4】のヒットジャポット(父フジキセキ)から入りたい。

2歳暮れから3歳の秋にかけて約10カ月も脚部難で休んでいたため、1600万を快勝してオープン入りしたのは昨年の12月から。ここまでオープン特別だけを3戦しているが、ディセンバーS1800mが「0秒2差」。ニューイヤーS1600mが「0秒1差」。そして出負けの不利と、スピード系のこの馬には合わない渋馬場の谷川岳Sも「0秒5差」だけ。着順は「4着、2着、3着」。そろそろオープン勝ちがみえてきた。

 4走前の1600m1分32秒4の「市川S」が、1400m通過1分20秒3の高速決着を楽々と好位追走からの抜け出し。前々回の1600m1分33秒0でコスモセンサーの2着も、そっくり同じ1400m通過1分20秒3の流れを一気に外から突っ込んでの好走だから、レース運びは自在。どういう形になっても秘めるスピード能力を発揮できるのは強みである。

 スローの公算大なので、ひょっとすると1ハロン長いかもしれない距離1800mは死角ではない。前回、初経験となった「左回り」もメンバー中NO.1の33秒5でしっかり伸びたから、不安なし。松岡騎手とは【1-1-0-1】。手も合う。さらに上昇するはずの成長力を買いたい。

 ベテラン組では、なぜかこの距離に出走しないが、昨秋の1分45秒9など距離1800m【1-1-1-0】のスノークラッシャー。4歳ではヒットジャポットと同様、急速に力をつけているダイワファルコン。この2頭が相手本線。穴馬としてならダイワマックワン(戸崎騎手)と、夏に向け体調アップ確実のチョウカイファイトを買いたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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