2011年06月23日(木) 18:00
今年の宝塚記念は豪華メンバーですね! しかも、力のピークをこのレースに持ってきた陣営が多いので“春競馬の出がらし”感は感じさせない素晴らしいレースとなりました。それだけに予想はひじょうに難しい…。
そんな中でトゥザグローリーに騎乗する福永騎手がこんなことを言っていました。自分がかつて騎乗していた馬がライバルになることにメリットはあるのか? という問いへの答えです。
「相手のことを知っていてデメリットはない。近くのポジションにいれば、ある程度の目安にはなる。」(福永騎手)
この話を聞いて、宝塚出走メンバー中7頭に騎乗している岩田騎手の顔が浮かびました。特にルーラーシップには新馬から4戦目まで騎乗。その背中の乗り心地に「ずっと続く滑走路を走っているイメージ。いまにも飛び立ちそう」と心酔していただけに、ルーラーの癖はじゅうぶんに手の内に入れていることと思います。
今回はブエナビスタの鞍上を任されていますが、任せた側の松田博師はこんなことを言っていました。
「いまのブエナは(スパートのタイミングが)ちょっと一完歩遅れるところがある。それを踏まえた上で岩田が一完歩先に動くのかもしれないし、そうではないのかもしれない」 さて、岩田騎手はどんな作戦に出るのでしょうね。感性を大切にされるジョッキーだけに、ゲートがあいてからどんなふうに動くのか、注目です。
「まぁ、あとは(岩田騎手に)任せたので楽しみにしているよ」(松田博師)
さて、5頭出しとなる池江泰寿厩舎。この5頭出しについて池江師は「プレッシャーは5倍」と心の重みを表現していました。
「自分の管理馬を同じレースでぶつけるというのは自分としては避けたいが、オーナーが違うので(出走を決めた)。どの馬も無事に、各々、ちゃんと力を出して欲しいですね」(池江師)
ちなみに、トーセンジョーダンについては「休み明けとしては今回十分乗り込んでいるし、臨戦態勢は整いました 」と力に出せる状態であることをアピール。
フォゲッタブルについては「距離はもうちょっとあったほうがいい」としながらも、「ちょっと馬がズ太くなっている。ステイヤーズS以来、人間の指示に反抗的な態度がみられましたが、そのあたりを重点的に調教してきたので、今日の段階ではちゃんと人間のいうことをきくようになりました。レースで日々の調教で教えたことがきちんと出ればいいですね」と気持ちの変化を強調。
トレイルブレイザーについては「菊花賞には出走しているが古馬とのGIは初めて。相手関係はありますが能力はあります」と意気込みを語っていました。
宝塚レポートにも書きましたが少々の夏負けをへたトゥザグローリー、「最後のつもりで」挑むドリームジャーニーもいます。それぞれがいい競馬をできるといいですね。
ちなみに水曜朝は池江泰郎元調教師も顔を出していました。歓談の中でかつての管理馬フォゲッタブルの馬体を見ながら「よくなっているね」と話していたことも付け加えておきましょう。
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花岡貴子
デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)