今週の七夕賞、アドマイヤメジャーの復活に期待しています。

　いま、震災後の心のケアがひじょうに問題になっていますね。実は馬の中にも震災でダメージを受けた馬がいまして、その1頭がアドマイヤメジャーなのです。

「震災時、アドマイヤメジャーはちょうど山元トレセンにいたんです。直接、体にダメージを受けなかったのは幸いだったけれど、気持ちには影響があったのでしょう。被災後、はじめてのレースだった新潟大賞典では追い切りでも時計的には動いているけれど、何か物足りないものがあった。結果、その不安が的中してしまった。」(友道師)

　続く、金鯱賞は明らかに苦手な不良馬場。結果として成績欄には2桁着順が続いてしまったわけですが、それには明らかな理由があったのです。

　その点、今回は気配がガラリ一変しています。ひかくてき暑い時期のほうがいい成績を残しているメジャー。毛色の濃い馬は暑さが苦手な馬が多いものですが、まったく苦にしている様子がありません。むしろ、ケロッと飄々としていますよ。これは頼もしい。

「輸送という課題もあるけれど、今回はそれに耐えうるだけの元気のよさがある。いい勝負になれば」と担当の津田助手も期待を口にしていました。友道厩舎は先週、フレールジャックでひさびさの重賞勝ち。今週はアドマイヤメジャーで波にのって欲しいものです！

　そして、さらに来週はデビュー戦を迎えるサクラエミネントに期待してしまいます。サクラベルの全妹で、ひじょうに素直で愛らしい女の子です。

「ひじょうにバネがあり、走りが軽い。初戦向きですよ。」(杉村助手)

　とくに全休日明けの火曜日は元気がよすぎるとのこと。

「前日はずっと馬房にいなければならないせいか、外に出たら体を動かしたくて仕方ないようですね。バネのある尻っぱねをするので歩かせなければならないこちらは手を焼いています(苦笑)」(津田助手)とスタッフたちは嬉しい悲鳴をあげているよう。

　調教中の鞍上への反応もひじょうによく、いかにも初戦から結果を残してくれそうなタイプです。デビュー戦は7月16日、芝1400メートル戦の予定です。

　松元茂樹厩舎のウインラウニカは先週の金曜日、ゲート試験を一発で合格。デビューに向けて調教のピッチが上がってきました。ひじょうに気が強く、気持ちが前向きなラウニカ。ゲート試験合格の翌々日にあたる先週の日曜日、初の追い切りが行われました。坂路で時計は57.0-40.2-25.8-13.3。さらに今週の水曜日も坂路で追われ、今度は54.8-39.9-26.2-12.8と順調に時計を詰めています。とくにこの日は朝一番、いっせいに馬たちがひしめき合って時計を出す時間帯での追い切りでしたが、ラウニカは臆するところなく馬なりでサーッと坂を駆け上っていったそうですよ。そのあたり、彼女の度胸のよさも伺えますね。

　馬体重は今週はじめで466キロとのこと。入厩時は490キロでしたから、結構絞れてきましたね。

「お腹のあたりがキュッとまきあがってきた。それでも、まだ余裕があるので450キロ台での出走になるかも。」(担当の吉田厩務員)

　いずれはつくべきところに筋肉がついて体を増やしていくのでしょうが、いったんはスッキリした体つきになりそうですね。なお、デビュー戦は7月24日・芝1200メートル戦、鞍上は「最近乗れている」(松元師)川須騎手が予定されています。