北陸S

2011年07月15日(金) 18:00

 つい1か月前まで「オープン」ランクだった4歳馬が計4頭もいるから、レベルは低くない。中で、この新潟ダート1200mに[2-2-0-0]の良績を持ち、実際にオープンでも勝ち負けしていたアースサウンド(父はラジャババの孫になるスピード系種牡馬イエスイットトゥルー)から入りたい。

 もちろん、人気の中心だから相手をうまくピックアップしなければならないが、アースサウンド自身は絶好の外枠を引き当てた。中山のダート1200mを反対向きにしたようなコース形態で、芝からのスタート。その芝の部分に大きな死角があってはダメだが、こういう頭数だともまれる危険が少なく、かつ芝の部分を長く走れる「外枠」の馬有利。

 昨年夏の新潟ダート2戦は、快勝した1600万特別も、2着したBSN賞(オープン)も、だいたいあまり厳しい流れにならない新潟ダート1200mとはいえ、前半3ハロンが「34秒9と、34秒5」なので、かなり展開は楽。すんなり先行できていた。同型馬がいてもっと速いラップの前半を要求されたときにどうなのかがこの馬の最大のポイントだが、休み明けの前回、気合をつけ阪神ダート1200mにしては非常に厳しい前半「33秒6」の、かなり強引な逃げ。自身の最高ダッシュ記録だった。半年ぶりとあってワールドワイドなどに差されたが、1分10秒3(良馬場)で0秒3差の4着に粘ったから上々である。昨年夏、1600万の越後Sがたまたま今回と同じ外の13番枠からのスタートだったが、なだめて外の2〜3番手を追走。上がり35秒2で快勝している。飛ばす伏兵が出現しても大丈夫。自身がライバル全馬の目標になる逃げの形よりかえっていいだろう。牝馬ながら使って良化型。信頼性は高い。

 戸崎騎手を配してきたナムラカクレイは、この1600万条件に2着が「3回」もあり、好位差しタイプ。速い流れになるとき追っての味が生きる。穴馬は、休み明けながら2週連続して快調教をみせるチャンピオンラブ。出世は遅れたが、昨年の後半から詰めの甘さ解消。時計の裏付けもあり、好位から追って伸びるようになった。ポン駆けもOK。最近までオープンランクだった4歳のトーホーチェイサーと、カホマックス。そして6歳ステイドリームが押さえ。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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